AJ神奈川　総会で可決　　　立澤理事長「変化への対応」「組合員店の訪問」に意欲

神奈川県のバイク販売店組織のAJ神奈川（神奈川オートバイ事業協同組合）は2月13日、「第37回通常総会」を横浜市内のホテルで開き、すべての議案で可決した。総会後の懇親会では関係議員や関係団体、業者ら約80人が参加し総会議案の可決を祝ったほか情報交換を行った。

 

議案審議の前に立澤隆一・理事長があいさつに立ち、近年のバイク販売環境の変化やユーザーニーズなど、組合の事業形態も多様性に対応していく必要性を挙げた。さらに組合員の新規加入についての考え、他方では今年は立澤理事長が積極的に各組合員店に訪問したいなどの意向を述べた。

 

 

総会の出席者は組合員数81人のうち出席と委任を含め64人が参加する中で行われた。令和5年度（2023年）の事業報告と収支決算報告承認の件、令和6年事業計画案と収支予算案、経費賦課金および徴収方法、借入限度額、共同購買事業手数料決定の件について審議を行い承認、可決した。

 

このうち事業報告では、今年から電子帳簿保存法が適用され対応の必要性を挙げた。二輪車ナンバープレート様式の見直しと希望ナンバー制導入の検討では署名活動などを挙げた。また、同組合設立の1987年より現在の人事体制は4期となり世代交代し、現代の世相に添う活動を目指して組合員の協力を得て活動を鋭意継続と発展させ、組合事業の利用と協力を強く求めていきたいなどとした。

 

各事業報告では共同購買がETC車載器やドライブレコーダーなどで前年比12％の収益増、販促事業はライディングレッスンなどで収益12％増、斡旋でもクレジットなどで20％増、業者間オークション斡旋でも13％増、二輪配送業者斡旋では26％増、部用品の斡旋では大幅な101％増加した。一方、クラブAJカードなどでは4％減であった。ただ、収支決算報告では厳しい状況であった。

 

一方、事業計画では各事業の継続に加え、今年より二輪車防犯登録の取り組み、組合ホームページを刷新し組合員店の紹介ページを充実、ライディングレッスンも年5開催実施する。このほかトラックへの車両の積み降ろしでのテールゲートリフター特別教育講習会の開催予定などを確認した。

 

来賓では神奈川県中小企業団体中央会の業務推進部の中丸輝彦・部長代理、同中央会の組織支援部の坂井真樹・主事、そして全国オートバイ協同組合連合会の岡田隆幸・副理事があいさつに立ち組合事業の一層の活動にエールを贈ることばを述べた。

 

 

 

 

また、総会後は懇親会が開かれ赤池誠章・議員、西村くにこ・議員、佐々木さやか・議員らと多数の議員代理人が出席。それぞれが二輪車の販売環境改善への働き、考えを挙げ組合員らを励ますことばを述べた。

 

 

 

 

立澤理事長のあいさつ

総会の冒頭であいさつに立った立澤理事長は「ここ数年はコロナ禍でバイクの良さが見直され需要が高まった。しかし、新車のバイクが入手困難になり中古車価格も高騰した。それでも販売は好調でした」さらに、昨今については「コロナが５類に移行され、市場もコロナ前に戻り消費行動も変わってきた一方で、商品も潤沢に入荷させるようになった」とした。

 

「新車が入手困難であったため長期におよんだ納期対応、それによる新車価格を上回るほど高騰した中古車の販売。こうしたできごとが、今になりユーザーの興味がバイクから離れてしまった一つの要因かもしれない」と市場を振り返り、懸念のことばを述べた。

 

 

そうした市場変化を背景に「せっかく増えたユーザーを以下に減らさないように、いかに努力してユーザー目線で地道な普及活動が必要になってくる」と思いを述べた。今後は変化に対応するため「組合の事業形態も多様化に対応していかなくてはならない」との考えを挙げ「最近の理事会の議題は、組合に入会するためのハードルを下げるといった意見も議論されている。メーカーとの新車販売契約は新規では困難な状況」などと、新車販売以外の販売店からの組合への入会相談が多いことを明かし、新規組合入会者に対して既存組合員は「暖かい目で見守って頂き、皆様のご指導をお願いしたい。また、既存組合員の方々の組合活動に協力して頂けるとたすかる」などと呼びかけた。

 

最後に立澤理事長は「今年はできる限り組合員の店に、お伺いしようかと考えています」と積極的な姿勢を示すことばを述べた。