AJ埼玉(埼玉オートバイ事業協同組合/岡田隆幸・理事長)は今年30周年を迎え1月22日、県内ホテルで「創立30周年記念式典・祝賀会」を行った。歴代の理事長や理事をはじめ、各地域の組合理事長、地元や関係ある議員ら12人と大勢の関係企業の担当者、組合関係者らが参加した。
創立30周年を祝うため式典に集まった大勢の関係者を前に、岡田理事長があいさつに立った。岡田理事長は、これまでの感謝と当日の参加に感謝の言葉を述べ、コロナ明けで記念式典が企画でき、記念誌を制作したことを告げたのち続き、「30数年前、電話帳にオートバイ関連の記載がなかった。自動車業界では社会より取り残されていた。そして自分たちはメーカー、おんぶに、だっこに、肩車状態ではないか」と義父の伊藤昌(サイクルロードイトー)氏がよく言っていたことを挙げた。
組合の始まりについて「あるメーカーの新春大会会場の外で、販売店の社長様たちが集まり、何か相談していたことを目にすることがあった。それが、このままではいけない。自分(販売店)たち独立しよう。業界をよくして行こう。という組合の始まりであったのではないか」と振り返る。
それから30数年「その思いは全国の仲間に広がり47都道府県のうち42組合へとなった。これまでに高速道路の2人乗りや走行速度100㎞走行、大型二輪免許の取得制度、埼玉では何といっても『三ない運動の撤回』ができ一番の念願が叶った。まだやることはいっぱいあるがAJ(全国オートバイ協同組合連合会)大村会長と皆さんと力を合わせて、より良い二輪業界、次の世代へ引き渡せるように努力してまいりたい」と決意を述べた。
また、午前中からアライヘルメットの工場見学行ったことについて「すばらしさを見学でき、多くの皆さんが(アライヘルメットの)信者になったのではないかと思う。大宮には世界に名だたる町工場がある。また機会があればこうした工場見学をさせて頂ければと思う」などと感謝と県内に有力企業がある誇りのことばを述べた。
来賓の祝辞に立ったAJ大村直幸・会長は、能登半島地震の被災者への見舞いのことばと、AJ埼玉創立30周年の祝いのことばを述べた。さらに「組合の活動が単に30周年というが、30年はすごいことだ。活動する皆さんは給料をもらっているわけでもない。手弁当で集まり、そうした中での30年と考えると100年にも値する。その中で自分たちのためだけではなく、業界のため、ユーザーのためにもやってきた。30周年記念誌の中に、AJの取り組みを掲示したプリントを同梱させてもらった。一度、皆さんに読んでいただき、理解して欲しい。」などとAJと各地の組合活動を改めて強調した。
また、アライヘルメットの工場見学を取り上げ、「アライヘルメットがたくさん売れるのは、もしかしたらAJのおかげかもしれない」と会場から笑いが沸いた。「大型バイクの免許が簡単に取得できる様になったなどの未来は、AJが作ってきたことだ。この大切さを初代理事長の志村さん、前理事長の原さんはよくわかっていて、原さんは現在AJをブロック化していて、このうちの北関東ブロックの理事長であり埼玉の理事長も務めていた。その当時、なんとか北関東ブロックは全県の組合組織を進めることを力強くやってくれた。そして北関東地区は全県に初めて組合をつくった」とこれまでの理事長を称えた。
「そうした思いが全国に42の都道府県に組織化が進んだ。AJのこれまでの取り組みに書いてある様なことを行うためには、組織化の推進が必須であり、それが本日お越しの先生方や議員連盟、役人皆さんに力強く我々の意見を伝えることに加え、まだまだ新しい原付の問題など、まさにこの春に我々がこれまでやったことでルールが変わる」などと述べた。
「これからの30年、100年また頑張っていきたいと思いますが、なかなか思うようには進まないかもしれないがユーザーや我々の環境を盛り上げていきたい」と締めくくった。
参加したオートバイ政治連盟会長でAJ名誉顧問の吉田純一氏も祝いのことばを述べ、「30年以上前の当時『オートバイ業界はどうなるのか』との想いで組合をはじめた。私に政治の世界を教えてくれたのが大久保力さんとアライヘルメットの新井理夫・社長で『政治がなかったら物事は動かない』ということを教えてくれた」などと両氏に感謝の姿勢を示した。また「これからも政治家の先生方にお願いして、オートバイの乗りやすい環境づくりと皆さんの商売が繁盛するように、私も少しだが政治連盟での活動に頑張っていきたい」などと、政治家などへ働きかけを続けるとした。
祝いの乾杯には、同組合設立当初より顧問を務めているアライヘルメットの新井理夫・社長があいさつを交えて音頭を取り、大勢の参加者と30周年の祝杯を挙げた。
この日、来賓として多くの関係議員が参列しあいさつを行い、祝いのことばと同組合の発展やユーザーへの環境整備などに取り組む意向を示した。あいさつを行った議員らなどは以下の通り。石井啓一・議員、輿水恵一・議員、矢倉克夫・議員、宮崎勝・議員の代理。石井章・議員と早坂敦・議員。埼玉県議の小島信昭・議員と浅井明・議員、松澤正・議員。武正公一・元議員、清水勇人さいたま市長、西田実仁・議員、黄川田仁志・議員などとなる。
また、志村実・初代理事長と前理事長の原美光・理事相談役も、それぞれあいさつに立ち、これまでの取り組みや感謝のことばを述べている。