AJ埼玉　総会可決　　「スキルアップ講習会」などユーザー向けに展開

AJ埼玉（埼玉オートバイ事業協同組合）は5月25日、3年ぶりに公の場で通常総会を開いた。議案の事業報告、決算関係、令和4年度の事業計画案と収支予算案、借り入れ金限度額の決定のすべて議案で可決した。令和4年度の事業計画ではライダー向けの講習会などを開催し、組合員の新規ユーザー獲得を目指すことを確認した。

 

総会は新型コロナ感染防止対策を講じ、組合員数108人のうち、リモートを含めた出席者は27人、委任47人を含め74人の中で行われた。決算報告では収支黒字とし、前期と令和3年度の繰越金剰余金として約418万円を上げた。

 

一方で、令和4年度の事業計画の中では、ライダー向けに県警本部や自動車教習所、自動車整備専門学校の協力を得て「埼玉バイクフェスタ・スキルアップ講習会」を11月3日、「同ビギナーレッスン」を来年3月に、それぞれ開催する予定でいる。近年、二輪車の免許取得者が増えていることもあり、積極的に講習会やレッスンを行い、組合員の新規ユーザー獲得、組合員のPRと販売促進を目指すことを確認した。

 

 

岡田隆幸・理事長はあいさつの中で、3年ぶり開かれ出席した来賓、AJ福岡の総会と重なったことでZOOM参加したAJ大村直幸・会長らにお礼のことばを述べた。さらに「初代理事長の志村さんや2代目の原さん、AJ前会長の吉田さん、原会長の大村さんなど、歴代の方々の意見や取り組みが、いろいろなところに届き始めている」との、実感を述べた。

 

また「こうした形になったのも、皆さん組合員のおかげだ。現在108社が組合に加盟し、今後も組合員を増やすことも大事であり、さらに自分たちの意見を言って頂き、次へつなげていきたい」などとの意向を語った。

 

◆出席した来賓のあいさつ
総会前にあいさつに立った、立憲民主党の武正公一・議員は「AJ埼玉事業の発展、二輪車環境の益々の整備などで働きかけをしたい」などとあいさつした。

 

埼玉県警察本部交通部交通総務課の村上崇・課長補佐は「交通防止事故活動に協力いただき感謝を申し上げます」と述べた。また「二輪車の免許取得者数の増加を踏まえ、県警としても二輪車の事故防止活動に取り組んでいる」などとし、協力を呼び掛けた。

 

同県警生活安全部生活安全総務課地域安全対策の小池優・第二補佐は、県内の犯罪は「17年連続で減少している」とした。二輪車の盗難は「本年4月までで206件で、前年比プラス58件。40％近く増加をしている」ことなどの状況を挙げ、組合員から顧客への助言、注意喚起を呼びかけた。

 

埼玉県中小企業団体中央会総務企画部の小野木孝・部長は「小規模企業は厳し状況が続きている。特に雇用の維持や、人材確保、さらに最近は物価の高騰」などを挙げた。しかし、こうした時こそ、協同組合の存在が重要である事を強調した。「一人では不可能なことを、大勢が集まることで可能になる」と述べた。また「国や県で、様々な支援が用意されている」などと利用を呼びかけた。

 

福岡からリモートで参加したAJ（全国オートバイ協同組合連合会）の大村直幸・会長は「東京都の小池都知事から、先日、東京国際フィーラムに二輪車の駐輪所がないという要望を提出した後に、さっそく5台分の二輪専用駐輪スペースを確保して頂いた。これも東京をはじめ埼玉（組合）、AJの活動が実を結んだ人とだと思う」と近況を報告した。また「さらに大きな結果を出していきたいと思う」などと述べた。

 

 

大村会長は、現在実施されるETC車載器購入助成キャンペーンについても取り上げ、当初24万台の助成台数が、6月30日までの期限前に到達したことで、「国交省担当者より、6月15日までで打ち切りをうかがう連絡がAJにあった。しかし、これを拒否した」と延長を要請したと強調。「こうした業界やユーザー全体に関わることを、AJに連絡してもらえるほどになったということは、素晴らしいことだ」とAJの政府に対する位置づけ、役割が高まっていることを強調した。

 

このほかに出席した来賓は、全国オートバイ協同組合連合会の吉田純一・名誉相談役、大久保力・監事、東京オートバイ協同組合の野間健児・理事長、神奈川県オートバイ事業協同組合の立澤隆一・理事長、千葉オートバイ事業協同組合の土居光夫・理事長代理の松村和興・事務局長、茨城県オートバイ事業協同組合の高野弘毅・理事長となる。

 

総会では、昨年から亡くなった組合員3人と顧問であった森田伊活氏に感謝の意として黙とうを行った。さらに総会後は、関係者ら約60人を招き懇親会を開いた。3年ぶりに対面での情報交換に盛り上がりをみせた。