日本自動車輸入組合(JAIA)のゲルティンガー剛理事長は7月27日の記者会見で、創立60周年を経て61年目を迎えたJAIAの新たな活動方針を示した。新たなメッセージとして「自動車文化とモビリティ社会に、わくわくを。」を掲げ、世界の先進技術や多様な価値観を日本市場へ届けることで、モビリティ社会の発展と市場活性化を目指す考えを強調。
同理事長は、自動車産業が100年に一度の変革期を迎える中、電動化に加えてAIの進化が車両開発から販売、アフターサービスまで産業全体を変革していると指摘。AIを企業活動に取り込むAX(AIトランスフォーメーション)の進展を踏まえ、「世界と日本をつなぐ架け橋」として新たな価値を創出していく方針を示した。
今年度の重点活動は①市場活性化②環境・エネルギー③DX・AI活用の推進④安全と国際基準の調和⑤自動車公正取引・アフターセールス⑥二輪分野――の6分野。さらに、充電・リサイクル・整備人材に加え、運輸サービスや整備省力化、DX・AI関連企業まで賛助会員制度の対象を拡大し、現在30社が参画するなど、業界横断での連携強化も進める。
市場動向では、2026年上半期の輸入車市場について、新型車や電動車の投入が進み、複数ブランドで上半期の過去最高登録台数を更新したと説明した。輸入BEVの登録台数は前年同期比40%増の1万9862台となり、7年連続で上半期の過去最高を更新。国内メーカーを含め、日本市場全体で電動化が着実に進展しているとの認識を示した。
一方、二輪市場では、2026年上半期の輸入小型二輪車新規登録台数は1万1830台で前年同期比5.1%減となり、2期連続の前年割れとなった。下半期については販売回復への期待を示し、市場動向を注視する考えを明らかにした。
二輪分野では、高速道路料金区分の独立化・料金適正化、二輪駐車場の整備拡充、二輪免許制度の見直しを継続して国へ要望していく方針を示した。また、日本自動車工業会(JAMA)や全国オートバイ協同組合連合会(AJ)など二輪関係団体と連携し、バイク・ラブ・フォーラムや政府・各政党への要望活動を継続するとともに、規制の国際調和についても会員インポーターを支援していく。
DX・AI分野では、自動車販売の省力化・効率化を重要課題に位置付け、日本自動車会議所が進めるマイナンバーカードを活用した自動車登録の簡素化など、販売店の業務効率化につながる取り組みを後押しする方針を表明した。整備・アフターセールス分野でも、人手不足への対応としてDX活用や車検・登録業務の合理化、整備機器メーカーとの連携、人材確保・育成などを推進する。
ゲルティンガー理事長は、「AIトランスフォーメーションは日本の成長戦略においても重要なテーマ」とした上で、JAIAとして政府や産業界、地方自治体と連携し、ユーザー負担の軽減やカーボンニュートラル社会の実現、DXが進展するモビリティ社会づくりに貢献していく考えを示した。

会見に臨むゲルティンガー理事長



