4月　出荷台数が減少に　　自工会調べ　　数ヵ月先に影響も　　原二は前年月超え続く

4月の国内「新車出荷台数」が3か月ぶりに前年月を割った。前月の3月に比べても大きく落ち込んだ。自工会（日本自動車工業会）がまとめた4月の出荷台数では、51～125㏄の原付二種が前年同月を大きく超えたが、軽二輪と原付一種が比較的に大きく前年月を割った。

 

 

新車出荷台数はメーカーの生産工場から出荷した台数で、50㏄以下の原付一種から251㏄以上の大型二輪車である小型二輪までの、全クラスを通して一つの指標で流通台数として確認できる唯一のデータ。さらにオートバイ業界全体に大きく影響するため、関係企業や担当者らが注目する重要な指標の一つとなっている。

 

 

4月の各クラス排気量の合計は、前年同月比では7.7％の減少で2万8255台であった。ただ前月の3月に比べると27.7％の減少で大幅に減った。1月から4月までの累計でも、前月の3月にはようやく前年同期を0.6％超えたものの、4月では同7.7％少ない12万7541台にとどまる。

 

 

排気量クラス別では、50㏄以下の「原付一種」が前年同月に比べ28.3％減少の8057台であった。前月の3月と比べ32.1％の大幅な減少となる。1月から4月までの累計台数は前年同期比24.4％減少3万4413台にとどまる。

 

 

51～125㏄の「原付二種」は、前年同月比で4ヵ月連続して前年同月を超える35.9％の大幅な増加で1万1578台であった。原付二種は昨年前半で伸び悩んだこともありプラスになりやすい。1月から4月までの累計台数では前年同期比で53.3％の増加となり5万5087台となる。ただ、前月の3月との比較では29.5％の減少となり前年月を超えたとはいえ、台数では伸び悩み傾向もみられる。

 

 

126～250㏄クラスの「軽二輪車」は、前年同月に比べ40.5％の大幅な減少で3316台であった。これで軽二輪車は昨年7月から10カ月間連続で前年月割れを更新した。4月までの累計台数でも25.7％の減少で1万9022となる。前月の3月に比べると37.6％減少。

 

 

大型車両クラスの251㏄以上の「小型二輪車」は、前年同月に比べ0.5％増加して5304台であった。前月の3月に比べても3.2％の増加となる。しかし、1月からの累計台数では前年同期比を割っており24.7％減少の1万9019台にとどまっている。昨年は大きく台数を伸ばしたことで増減率では振るわなかったものの、台数では2月以降は安定している。

 

 

4月の出荷状況からみると、需要や大型連休でも販売店の多くが休業する一方で、ユーザー向けの参加型イベントが車両メーカーをはじめ、パーツメーカーや販売店でもコロナが5類になったことで活発に展開され、ユーザーも「買う」時期から「乗る」「楽しむ」時期にきていることから、5月以降で向こう2ヵ月ほど先の販売台数に影響しそうだ。