国内における「新車出荷台数」が振るわない。2月の「新車出荷台数」(自工会=日本自動車工業会調べ)は、51~125㏄の原付二種を除いた他のクラスでは前年月割れであった。
新車出荷台数は、メーカーの生産工場から出荷した台数で、50㏄以下の原付車から251㏄以上の小型二輪車までの、全クラスを通して一つの指標で流通台数として確認できる唯一のデータ。さらにオートバイ業界全体に大きく影響するため、関係企業や担当者らが注目する重要な指標の一つとなっている。
2月の排気量全クラスの合計は、前月の1月では前年同月比94.4%減少に比べるとやや伸びて、前年2月に比べても2.2%増加の3万2765台であった。
2月の排気量クラス別では、50㏄以下の「原付一種」は前年同月に比べ33.4%減少の7271台で、昨年2月の勢いからすると大幅な減少となる。51~125㏄の「原付二種」の2月は前年同月比で76.9%の大幅な増加で1万5978台であった。1月に続いて1万台以上の台数であった。
126~250㏄クラスの「軽二輪車」の2月は、前年同月に比べ10.4%の減少で4330台であった。軽二輪車は昨年7月から8カ月連続の前年月割れを更新した。昨年、堅調な台数で推移した「小型二輪車」は、前年同月に比べ28.9%の減少で5186台であった。
2月の出荷台数では、原付一種と軽二輪車が低調傾向を示した。特に原付一種は今年に入り極度に台数を落とした。また、軽二輪車は新たな排気ガス規制の対応により、多くの車両が昨年10月で生産が終了された影響と新型車投入の過渡期によるものと思われ、需要期に差しかかる次期ながらも1月よりも台数が減った。
一方で、原付二種は海外での生産も回復し国内需要も旺盛なことから積極的に台数が入荷されたとみられる。小型二輪車は昨年2月も高い伸びを示しており、今年2月の台数が前年同月を割ったものの、悪い数字ではないといえそうだ。