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11月 中古車輸出 前年同月比12.8%減少1万9693台  前月よりも全クラスで拡大

11月 中古車輸出 前年同月比12.8%減少1万9693台  前月よりも全クラスで拡大

2022.01.15

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11月 中古車輸出 前年同月比12.8%減少1万9693台  前月よりも全クラスで拡大

11月の国内から海外市場に輸出された「中古車の輸出台数」(=中古もの/財務省)が前年同月に比べ12.8%減少した。これで前年同月割れは6カ月連続となった。車両クラスでは全5クラスで前年同月を割った。累計台数では前年同期比で20カ月連続の減少になり、長期的に海外への中古車の輸出が減っている。ただ、10月との比較では全5クラスで拡大したものの、国内での業者間オークションの相場の高騰、約1年前より続いているコンテナ不足とコンテナ価格、さらに輸送費の高騰など、輸出関係者には依然、厳しい環境が続いている。

11月の中古車の輸出台数の全体は、前年同月に比べ12.8%減少し1万9693台にとどまった。一方で前の月の10月との比較では、10月が前年同月比で42.8%減少からするとマイナス幅は縮小。さらに全クラスで10月よりも拡大した。

11月のクラス別では、50㏄以下の車両は前年同月比で15.3%減少の1万3189台で、前月の10月より約3600台増加した。51~250㏄が同5.1%の減少にとどまり5505台となり、10月の4738台よりも若干増加した。251~500㏄では同36.3%減少で290台となり、10月の同208台よりも若干拡大。501~800㏄では同14.4%減少で268台、前月の10月の194台よりも伸長した。801㏄以上のクラスは前年月比で12.9%減少し441台であったものの、10月の416台との比較では若干増加し、他のクラスよりも安定した台数で輸出されているとみられる。

輸出額には11月単月で50㏄以下は4億1948万6000円、51~250㏄が5億2982万9000円、251~500㏄が5849万4000円、501~800㏄では1億1441万4000円、801㏄以上は2億4084万6000円であった。

1月から11月までの累計台数は、前年同期に比べ24.9%の減少で、22万3583台にとどまった。累計台数では昨年の4月以降20カ月連続で前年同期を割ることになった。

輸出台数では主に輸出業者の国内での仕入れ先でもある業者間のオークションでは、新車の減少や免許取得者の増加で、新車に加え中古車への需要も高まり、価格相場が上昇傾向にあった。しかし、秋以降はオークションの相場がそれまでよりも相場が高いながらも比較的に安定して推移したことで、10月よりも買いが高まったといえそうだ。また、秋以降でオミクロン株が世界中で拡大傾向にある。一方で昨年からの新型コロナが落ち着きを見せたことで、輸出で若干の動きがみられた模様だ。ただ、依然として輸出関連各社の環境はコロナ禍において、輸送コンテナの不足とコンテナ価格の高騰、港湾の人出不足、国内の中古車相場も決して仕入れやすい相場とはいえず、厳しい状況が続いている。

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