輸入車小型二輪車の販売が11月末時点で、昨年の販売台数を超えた。JAIA(日本自動車輸入組合)によると、11月の排気量251㏄以上の国内「輸入小型二輪車」の新規登録(販売)台数は、前年同月に比べ13.2%増加して2003台であった。
11月の販売は季節柄、前月10月の台数よりも減ったものの、10月の前年同月比13.2%増加と同じ割合で伸長した。1~11月までの累計台数は、前年同期に比べ12.0%増加で2万3780台となった。年間台数は、すでに本サイトで取り上げた見込み台数が的中しそうだ。
販売台数は同組合の加盟14ブランドとその他を集計したもの。11月の銘柄別の販売台数は、ハーレーダビッドソンが前年同月に比べ105.1%の620台。BMWが同89.4%で437台。ドゥカティは同106.6%の145台。トライアンフMは11.6%の297台。軽二輪車の販売割合が比較的に高いKTMは112.8%の123台であった。
1月からの累計台数は、ハーレーダビッドソンが前年同期比で132.7%の9382台となった。BMWは同86.9%で4631台。ドゥカティは同86.5%の1782台。トライアンフMが同108.4%の3139台。KTMは同77.7%の1232台であった。
そのほかの銘柄の累計台数では、ハスクバーナMが前年同期比で112.1%の650台、モトグッツイは同133.7%の436台、インディアンMCが同114.7%で398台、アプリリアは同121.6%の259台、MVアグスタは同88.9%で193台、ピアッジオは同68.9%で146台であった。
11月の販売台数は前年月に比べ増加したものの、前月の10月との比較では11.4%の減少となる。高い需要が続いている中で、国内の供給不足傾向も続きている一方で、輸入元各社では比較的に入荷があることからか、国産車から輸入車の購入に流れている模様だ。
本サイトでは今後、メーカーでの生産は回復傾向にあるものの、世界的に原材料や原油、輸送費、人材などあらゆる分野で高騰が続きくのとみる。一方で、為替相場の影響で円安が続いているが、輸入各社からの輸出で日本の円安がある程度相殺できることもあり、円安での価格上昇はある程度抑えられていなくもない。輸入台数に対しての需要が高いとみられ、今後も若干プラス傾向が続きそうだ。
他方、各輸入元では年末の駆け込みで、予想以上の多彩なキャンペーンが実施されていることから、今年の販売累計台数は前年に比べ11%増加の2万5600台前後になるとみられる。達成すれば史上最高の台数であった08年の2万5815台レベルに達し、過去2番目に高い販売台数となる。
前年比での増加の要因としては、車両の輸出はコロナ前よりも若干少なかったものの、輸入元各社での在庫車や販売店での流通在庫があったとこが挙げられる。また、2020年から拡大した免許取得者の拡大で需要が増えたほか、今年は社会的な経済喚起への高まり、春に各地でモーターサイクルショーの開催や輸入元各社でも各種イベントやキャンペーンをコロナ前以上に積極的に展開したことが増加要因として挙げられそうだ。