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【市場】家計支出は名目増、実質減 「令和6年全国家計構造調査」 キャッシュレス決済は3割超  購買行動に変化

【市場】家計支出は名目増、実質減 「令和6年全国家計構造調査」 キャッシュレス決済は3割超  購買行動に変化

2026.08.29

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【市場】家計支出は名目増、実質減 「令和6年全国家計構造調査」 キャッシュレス決済は3割超  購買行動に変化

バイクユーザーも含まれる、総務省統計局が公表する「令和6年全国家計構造調査」の家計収支に関する結果によると、2024年10・11月の1世帯当たり月間消費支出は25万1242円となり、2019年と比べ名目では6.0%増加したものの、実質では4.4%減少した。物価上昇などを背景に家計の負担が増す一方、消費者の支払い方法は大きく変化しており、クレジットカードや電子マネーなど後払い決済の利用割合は32.3%まで上昇した。二輪車や用品など比較的高額な商品を扱う販売店にとっても、消費者の購買余力や支払い環境の変化を捉える必要性が高まりそうだ。

 

総務省統計局は、世帯の所得分布や消費の水準、構造などを全国的・地域別に把握することを目的に、5年ごとに全国家計構造調査を実施している。今回は2024年に実施した調査のうち、家計収支に関する結果を取り上げた。

 

2024年10・11月の1か月平均の消費支出は、1世帯当たり25万1242円。2019年の23万7091円と比較すると、金額では増加しているが、物価変動を考慮した実質ベースでは4.4%減少した。

 

費目別では、「食料(外食を除く)」が消費支出の22.7%で最も高く、次いで「交通・通信」が14.3%、「その他の消費支出(交際費を除く)」が11.7%となった。2019年との比較では、食料、家具・家事用品、光熱・水道の割合が上昇する一方、交際費や被服・履物などの割合は低下している。生活維持に必要な支出の比重が高まり、その他の消費に回る余地が縮小している状況がうかがえる。

 

 

世帯主の年齢別では、消費支出は50歳代の29万4214円が最も高く、40歳代が28万587円、60歳代が27万2192円となった。一方、30歳未満は19万5159円、80歳以上は19万2675円となっている。年齢によって消費余力や支出構造が異なることが改めて示された。

 

 

また、収入による消費支出の差も大きい。世帯主が勤労者の世帯では、年間収入の最も低い第Ⅰ階級の月間消費支出が16万5114円であるのに対し、最も高い第Ⅴ階級は40万2639円となり、約2.4倍の差が生じた。収入階級が高くなるほど、被服・履物、教育、その他の消費支出の割合が高くなる傾向もみられた。

 

今回の調査で特に注目されるのが、支払い方法の変化だ。総世帯の消費支出に占める「クレジットカード、電子マネー等(後払い)」の割合は32.3%となり、2019年の22.5%から9.8ポイント上昇した。一方、「現金等(即時払い)」は62.2%となっている。

 

費目別にみると、後払い決済の割合は「被服及び履物」が59.5%で最も高く、「家具・家事用品」は48.4%、「交通・通信」は43.3%、「教養娯楽」は45.8%となった。また、外食では後払い決済の割合が2019年の17.4%から33.9%へと大幅に上昇している。

 

都道府県別では、クレジットカードや電子マネー等による支出割合は東京都が44.3%で最も高く、兵庫県42.7%、神奈川県42.3%と続いた。千葉県は41.9%で全国5位となっている。一方、最も低い宮崎県は23.3%で、地域による決済手段の利用差も大きい。

 

 

店頭販売に限ってみると、キャッシュレス決済の浸透はさらに進んでいる。一般小売店では49.0%、スーパー48.8%、コンビニエンスストア50.1%となり、百貨店では70.3%に達した。2019年と比較すると、生協・購買を除くすべての購入先で10ポイント以上上昇している。

 

二輪車販売の視点で見た場合の調査結果は、単に「消費が増えた、減った」という問題ではない。生活必需品や光熱費などの負担増によって、趣味性や選択性の高い商品・サービスへの支出判断は、これまで以上に慎重になる可能性が高まっているとみられる。

 

一方で、消費者の決済行動は確実に変化している。車両や用品、整備・カスタマイズなど比較的高額な商材を扱う二輪販売店にとって、クレジットカードや各種電子決済、分割払いなど、購入時の負担感を軽減する決済環境の整備の必要性が高まり、今後さらに重要になると考えられる。

 

また、年齢や所得によって消費余力が大きく異なることから、すべての顧客に通り一辺倒な同じ販売提案を行うのではなく、顧客層ごとの商品提案や価格帯、決済方法を考えることも必要になるといえなくない。

 

物価上昇による家計の実質的な余力低下と、キャッシュレス化の急速な進展。今回の全国家計構造調査は、消費者の「何を買うか」だけでなく、「どのように支払うか」も大きく変化していることを示しているといえそうだ。二輪業界においても、販売価格だけでなく、購入しやすい環境そのものをどう整備するかが、今後の販売戦略を左右する要素になりそうだ。

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