警察庁は11月13日、今年8月30日から9月28日の期間に行った原付の区分見直しの「新基準原付」について「道路交通法施行規則の一部を改正する内閣府令案」に対するパブリックコメントの募集結果を公示した。511件の意見が集まった。
パブリックコメントの募集は原付車の区分見直しについて、現行の総排気量125ccの車両を、最高出力が4.0w以下にした二輪車(新基準原付)を、現在の総排気量50cc以下とする原付区分することに対して行われたもの。この新基準原付に対する意見に対して警察庁の考え方を以下の通り挙げている。
◆二輪車の車両区分の見直しについて
〇簡便で身近な移動手段としての原付を持続可能とするため、現行の免許制度のまま運転できる体制を維持していくことは非常に重要で、二輪車の車両区分見直しは、妥当かつ必要といった意見があった一方、
○ 125ccの二輪車は今の原付と比較して大型で馬力があり、出力を抑えても技能試験のない原付免許で運転できるようにするのは危険ではないか。
○ 出力制限の改造防止措置や、新基準原付と出力制限のない125ccの小型二輪車を外見上識別できることが必要ではないか。
○ 最高出力を4.0キロワット以下に制御した二輪車に限らず、総排気量125cc以下の全ての二輪車を原付免許で運転できるようになるという誤った解釈が広まらないよう周知する必要があるのではないか。
といった意見があったとする。
◆今回の改正について
○ 新基準原付を原付免許で運転することについて、複数の車両の走行評価や関係者からのヒアリングを行い、原付免許で安全に運転することができると評価されたこと。
○ 新基準原付に関しては、国土交通省においても、道路運送車両法施行規則上で車両区分を変更し、また、改造防止措置などを確認することとしていること。
○ このほか、ナンバープレートの区別をはじめ、外見上の識別措置についての検討を関係省庁と進めているほか、施行までに新基準原付について、分かりやすい広報啓発に努めていくこと。
などを踏まえ行うものであり、原案のとおりとするもの。
◆その他(改正案に対する直接の意見ではない)
○ 二段階右折や制限速度等の原付の交通ルールについて道路交通法令の他の規定を見直すべき
○ 総排気量の基準を変えるならば原付免許は廃止すべきである
といった意見があった。
集まった意見について、警察庁では今後の参考とするとしている。