住友ゴム工業は2025年7~9月の第3四半期の連結業績は増収、増益であった。売上収益は前年同期比1.0%増加の2894億円、事業利益が同5.0%増加の202億円、営業利益は前年同期が305億円の損出から191億円となり、最終的な親会社の所有者に帰属する当期利益では前年同月の347億円から116億円、事業利益は7.0%であった。
7月~9月の第3四半期は、主力のタイヤ販売本数は前年を下回ったが、プレミアムタイヤの販売が国内、北米、欧州などの市場で堅調に推移した。スポーツ関連でもゴルフやテニスも、日本や北米で販売が拡大した。一方で、米国関税の影響があったものの、コストや経費削減、価格転嫁で関税の影響を穴埋めした。Project ARKという利益創出と総コスト低減活動を今年7月に稼働させ、成長軌道にのせる。
生産設備では高性能タイヤを高精度と高効率で生産できるコンパクト次世代成型機を今年中に稼働させる予定で、35%の省スペースで実現やシームレスな自動搬送システムを設置することで、新設備への投資額を低減し、生産性向上とコスト削減などを行う。タイ工場では2026年までにSUVやピックアップ向けの大外径タイヤでSUN TITAN SYSTEMとする独自技術の新システムを導入する。
1~9月の連結での売上収益は前年同期比2%(133億円)減少の8616億円、事業収益が同21%(130億円)減少の485億円、営業収益は同302%(346億)増加し461億円、親会社の所有者に帰属する当期利益では同542%(220億円)上回る260億円であった。
9月までの事業別では、タイヤの売上収益は前年同期比1%減少し7402億円、事業利益が同2%減少の409億円。スポーツの売上収益は同5%減少の932億円、事業収益が41%減少の47億円。産業品他の営業収益は同1%減少の283億円、事業利益は21%増加して29億円であった。
タイヤ販売の利益では、欧州・中近東、アフリカはマイナスであったが、値上げや市販冬タイヤが販売好調で、アジア・太平洋地域は中国の市況低迷が響き減益であったが、日本は改善した。米州は北米での構造改革効果で増益であった。
2025年12月期の通期予想は、前回の第2四半期予想とほぼ同じで、売上収益は前年期比で1%減少の1兆2000億円、事業利益は同8%増加の950億円を見込む。




