伊ファンティックの輸入販売元であるモータリストは4月29日、ファンティック社のCEO(最高経営責任者)にジェネラル・マネージャーのパオロ=フォンタナが選任されたと発表した。それまでCEOを務めてきたマリアーノ=ロマーン氏は、イタリアの自転車やモーターサイクル関連団体のプレジデントに着任することで、ファンティック社の副社長に就くとしている。
CEOの交代は4月上旬に開催されたファンティック・モーター社の取締役会で決まり4月23日に発表されたもの。ファンティック復活以来、リーダーを務めてきたロマーン氏が副社長に後退し、新たにフォンタナ氏がCEOに選任された。
それまでCEOを務めたロマーン氏は2月19日、ANCMA(イタリア・自転車、モーターサイクル及び関連アクセサリーの業界団体)のリーダー(プレジデント)に選任されことで、ファンティック社の副社長に就くことにした。一方でファンティック・レーシングにおけるリーダーシップや商品の企画開発分野での戦略的な立場を変えるわけではないとしている。ロマーン氏これまでの実績は、ファンティック社にとって極めて重要な礎であるとしている。
新CEOに就くフォンタナ氏は今年年1月にジェネラル・マネージャーに選任されたばかりで、CEOに選任されたことで、同時にグループ企業であるモトーリ=ミナレッリ(モーターサイクル製造、企画、開発)およびボッテキア(自転車メーカー)のリーダーをも兼任することになったとしている。
CEO交代についてロマーン氏は「ANCMAのプレジデントに任じられたことは、これまでの私の実績が評価されたことを意味しており、中でもファンティックにおける実績がその評価の中心となったことは想像に難くなく、極めて名誉あるものと受け止めている。責任と業務負荷が大きくなる中、今後3年間を見据えた将来計画の実現という重要な使命は、もちろん多くの支援がなければなしえない。これはまた、パオロ=フォンタナとの協業があってこそなしうるもの。彼はジェネラル・マネージャーとして実力を発揮し、チームプレイヤーとして彼自身の熱意、情熱を会社に注ぎ、深い信頼を株主や取締役会から得てきた」と語ったという。
CEOに就くフォンタナ氏は「私のキャリアはいつもモーターサイクルやマウンテンバイクとともにあり、そこに深い情熱をささげてきた。この世界に戻るにあたり、それまでファンティックが築き上げてきたプレミアムブランドとしての地位が私にとっての今後の働きへのプライドと、強烈なモチベーションとなり、さらに上を目指していく動機になっている。我々の目標はファンティックグループの誰もが、その高いポテンシャルを発揮できるようにしていくことであり、私自身はそれを実現すべく全力で働かせていただく」と決意を述べているとしている。