イタリアのピアッジオグループは2022年1~9月期、第3四半期の業績が過去最高を達成したとしている。法人のピアッジオグループジャパンが11月4日に発表した。主にアジア太平洋地域で好調な業績を上げ、 2ケタの成長であった。12月にはインドネシアで新たな生産施設により、今後さらに勢いを増すなどとしている。
グループの連結売上高は前年同期比23.3%増の16億2690万ユーロ(約2326億4600万円/1ユーロ143円)で、第3四半期としては過去最高となった。売上総利益が17.3%増で4億2890万ユーロ(約613億3200万円)となり、売上高純利益率26.4%であった。営業費用は 2億9410万ユーロ(約420億5600万円)となり、 売上高および車両販売台数の増加により前年同期比で2,600万ユーロ(約37億1800万円)増加した。
EBITDA(税引前利益に特別損益、支払利息、減価償却費を加えた利益)は2億3670万ユーロ(約338億4800万円)で22.7%増加。税引き前利益は前年同期比37.4%増加して1億1430万ユーロ(約163億4400万円)。7090万ユーロ(約101億3800万円)の純利益を上げた。
車両では全世界で前年同期比13.9%増加し49万0400台を販売。売上高は16億2690万ユーロ(約2326億4600万円)を上げた。すべての地域で販売台数が増加し、 ヨーロッパや中東、アフリカ、北米で4.6%、インドで7.5%、アジア太平洋地域の二輪車で39.8%増加した。
二輪車は全世界で前年同期比12%増加して41万台を販売し、純売上高は同20.6%増加し13億3890万ユーロ(約1914億6200万円)に達した。特にアジア太平洋地域が55.1%増加、北米44.4%増加、ヨーロッパ・中東・アフリカで7.7%増加、インドも1%増加した。
スクーター部門は売上高が2ケタの伸びベスパとアプリリアのスクーターが牽引したほか、モーターサイクルでもアプリリアとモト・グッツィが9ヵ月間で過去最高の販売台数と売上高を達成したという。660ccエンジン搭載の新型アプリリアRS、トゥオーノ、 モト・グッツィではV7、V85TTが大きな反響を呼んだなどとしている。
2022 年度第3四半期は、新型コロナウィルスやロシア・ウクライナ紛争など、複雑なマクロ経済状況などにより、輸送コストや原材料価格の上昇、さらにエネルギーコストが高騰した。しかしピアッジオは独自のブランドポートフォリオにより事業および財務構造の効率的かつ柔軟な管理を常に注視しながら、 2022年度第4四半期も成長路線を継続するとしている。新製品や新施設への投資、ESG(環境・社会・ガバナンス)問題への取り組みも強化する。