伊ピアッジオグループは2022年1~6月期の上半期連結業績を発表し、売上高、 EBITDA(金利・税金・減価償却費控除前利益)および純利益は、上半期として過去最高の業績を上げたとしている。
売上高は10億5310万ユーロで前年同期比16.8%増、粗利益2億7710万ユーロの同5.8%増、売上高純利益率が26.3%であった。EBITDA は1億5220万ユーロで同5.3%増、 EBITDAマージン14.5%であった。税引き前利益は7290万ユーロとなり同3.9%増加となった。
これにより純利益は4,520万ユーロで、前年同期比3.9%増とした。2008年以来上半期最高の業績としている。6月30日現在の純金融負債は3億9740万ユーロで、昨年の上半期での4億0190万ユーロから450万ユーロ改善した。
上半期において同グループは世界市場で前年同期28万7100台から11.7%増の32万0600台を販売。このうち二輪車関連は同11.8%増の27万1600台。売上高は同15.1%増の8億7,580万ユーロを達成した。
パーツやアクセサリーの売上高は同6.3%増で7390万ユーロであった。
特にアジア太平洋地域が好調で前年同期に比べ27%増、 次いで北米が同26.3%増、 EMEA(ヨーロッパ、中東、アフリカ)地域が同7%増。インドの販売台数は7.4%減少したが、売上高は11.2%増であった。
スクーター部門は、 特にインドネシア、ベトナム、中国であるアジア太平洋地域、インド、北米、イタリアで好調な販売で、ベスパブランドとアプリリアスクーターが牽引した。モーターサイクルは全体の販売台数が約30%増加。特にモト・グッツィV7とV85TTの販売により販売台数と売上高が2桁の伸びを示し好調という。アプリリアについては、主に新型トゥアレグとMotoGP選手権での恩恵を受けたRS660の販売が好調であったとしている。
見通しについては、売上および調達先は広範な地域に分散されているため、ロシヤとウクライナの紛争地域のリスクにさらされる可能性は実質的にないとしており、戦争による間接的な影響は、特にヨーロッパの工場でエネルギーや原材料の価格上昇の影響を受けているものの、仕入先との契約により一部緩和されている。としている。
また、商品価格の上昇、輸送ロジスティクス、ロシア・ウクライナ戦争とそれにともなう国際的な地政学的緊張、新型コロナウィルスによるパンデミックの進行など、困難な状況により複雑なマクロ経済情勢を呈しているとした上で、独自のブランドポートフォリオにより下半期も成長路線を継続。新製品と新施設への投資計画を実施するなど強化する。