ヤマハ　実証実験用の電動スクーター導入　　急速充電に対応　　7月から「受容性」実証実験

ヤマハ発動機株式会社は、車両固定式バッテリー搭載の出力8.1kWクラス電動スクーター「E01（イーゼロワン）」を日本、欧州、台湾、インドネシア、タイ、マレーシア向けに実証実験用モデルとして7月から順次導入する。日本では7月から3カ月間、原付二種クラスEVの市場での受容性を探る実証実験を行う。

 

同機種は原付二種クラスのスクーター。EVインフラやシェアリングビジネスなどの構築にあたって、顧客ニーズの把握やその他周辺ビジネスの可能性探求、新たな市場開拓などの実証実験用として、事業所、自治体、官公庁などに向けて導入するもの。製造は同社の本社組立工場で行う。

 

特徴は上質かつパワフルな走行を実現する自社開発のモーターを搭載。二輪EV用空冷モーターとして業界最高レベルの出力/トルク密度、高効率化を実現するとしている。街中の渋滞路・低速走行時の扱いやすさ、全域でのリニアな加速感に貢献満充電で低地走行テストでの航続距離約104kmを実現する。

 

バッテリーと用途に応じて選べる3つの充電システムを用意。車両固定型リチウムイオンバッテリーを採用した。バッテリー充電は、各充電器で共通の充電コネクターを使い「急速充電器」「普通充電器」「ポータブル充電器」の3つの充電システムに対応。「急速充電器」は、事業所や二輪販売店等への設置に適し、1時間で残量0％→90％までの充電が可能。「普通充電器」は、自宅等私有地への設置に適し、5時間で残量0％→100％の充電が可能。「ポータブル充電器」は、携帯性に優れシート下収納でき、14時間の充電で残量0％→100％の充電が可能となる。

 

 

 

MOTOROiD(モトロイド)という、知能化技術を用いて人とマシンが共響するパーソナルモビリティを頂点とする、同社EVシリーズデザインコンセプト「人機官能EVデザイン」に基づいたスタイリングなどとしている。同機種ではバッテリーとモーターエリアを一直線に配置し、EVのパワートレイン「機能」を視覚化。また、“EVのクリーンさ”と“モーターサイクルの逞しさ”を無機的な表情と情緒的なラインを併せ持つデザインで表現したとしている。

 

そのほかに、エンジンブレーキの感覚を再現した回生ブレーキ、走行状況に応じて選べる3つの走行モード、走行ログやバッテリー残量など車両情報をリモートで確認できるコネクテッドシステム、スムーズな発進を支援するトラクションコントロールシステム、取り回しで便利なリバース機能などを採用したという。

 

「E01」で、EVリースの実証実験
一方、同社は日本で電動スクーター「E01」で、EVリースの実証実験を行う。将来、国内での原付二種クラスEVの市場受容性を探求するもの。リースは今年の7月から専売店のＹＳＰで実施する。E01を100台用意し利用期間3カ月、税込月額2万円で貸し出す。

 

■実証実験の概要
・受取期間：2022 年7 月1 日（金）～7月31 日（日）
・利用期間：車両受取日から3カ月間
・実施エリア：全国
・貸出窓口：全国のYSP（ヤマハスポーツバイク専門店）
・リース台数：100台
・リース料（税込）：月額2万円

 

■実証実験への応募
・応募期間：2022年5月9日（月）～5月22日（日）
・参加条件：満20歳以上、小型限定普通二輪免許（AT限定含む）以上の二輪免許保有、応募者名義のクレジットカード保有、利用開始後のアンケートへの回答
・実証実験の詳細および応募ホームページ：https://e01lease.yamaha-motor.co.jp/top