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ホンダ 二輪生産力を強化  インド二輪車第四工場、生産ライン増設  世界シェア5割獲得に布石

ホンダ 二輪生産力を強化  インド二輪車第四工場、生産ライン増設  世界シェア5割獲得に布石

2025.05.28

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ホンダ 二輪生産力を強化  インド二輪車第四工場、生産ライン増設  世界シェア5割獲得に布石

ホンダはインドでの二輪車生産能力を強化する。同社のインド二輪車生産・販売現地法人であるホンダモーターサイクルアンドスクーターインディアプライベート・リミテッド(HMSI、インド・ハリアナ州)が、インド・グジャラート州の第四工場に、第四生産ラインを新設すると発表した。2027年の稼働予定で、年間生産能力は65万台で第四工場全体では261万台となり、同社で世界最大の二輪完成車組み立て工場となる。

 

現在HMSIは、インド国内4カ所の生産工場で、年間生産能力は614万台となる。同工場の生産台数は2001年の生産開始から、25年目の今年4月の累計生産台数は7000万台を達成。第四生産ラインを新設する第四工場は、これまで2016年2月に年間生産能力60万台で稼働を開始、同年6月には第二ラインの稼働により生産能力を120万台に拡大。さらに2024年1月には第三ラインも稼働し、現在は年間196万台の生産能力を有するとしている。

 

新設の第四ラインは、約92億ルピー(約161億円)を投じ、第四工場の敷地内に125ccクラスの二輪車を年間65万台生産可能となり、第四工場全体の生産能力は261万台に拡大。これによりホンダで世界最大級の二輪完成車組み立て工場になり、1800人の新規雇用も創出するとしている。

 

HMSI全体での年間生産能力は、第四工場の第四ラインに加え、今後その他の工場でもさらなる生産能力の拡大により、現在の614万台から2027年には約700万台を見込んでいる。

 

今年1月、ホンダが発表した事業計画では、年度末での世界市場での販売シェアは約4割となる2020万台を見通し、インドなどのアジアでの販売は全体の85%にあたる1717万、先進国で120万台となり、2024年末の年間販売台数は各地域で過去最高を記録したとする。

 

今後はグローバルサウスといわれる南西アジアやインドネシア、フィリピンなどに加え、ブラジルなどの中南米で二輪車市場の需要拡大が見込め、現在の市場全体の5000万台から、2030年には電動を含め6000万台規模に成長する見込みとした。市場の拡大に対しホンダでは、長期的に電動二輪車を含め世界市場のシェア5割を目指すとしており、インドでのHMSI生産力強化はこの一環とみられる。

 

HMSI第四工場

 

◆HMSI概要

【生産能力】

第一工場(ハリアナ州 グルグラム地区 マネサール)38万台/年

第二工場(ラジャスタン州 アルワル地区 タプカラ)130万台/年

第三工場(カルナータカ州 ベンガルール地区 ナルサプーラ)250万台/年

第四工場(グジャラート州 アーメダバード地区 ヴィッタルプール)196万台/年

【生産機種】

・ガソリン車:Activa、Activa125、Aviator、CB200X、CB300F、CB300R、CB350、CB350 H’ness、CB350 RS、CD110、Dio、Dio125、Dream、Hornet、Livo、Navi、Neo、Shine、Shine100、Shine SP、SP125、Unicorn、X blade

・電動二輪車:ACTIVA e:、QC1

【従業員数】

約2万3000人

 

HMSI第四工場の生産ライン

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