バイク王&カンパニーは将来のライダー人口拡大に向け、エンターテインメントをはじめとするさまざまなコンテンツとの接点を通じて、バイクの魅力を伝える取り組みを進めている。一環としてLDH JAPANが展開する「EXILE THE SECOND」の全国ツアーに協賛。特に女性の来場者が多いとするライブを通じ、これまでバイクとの接点が少なかった女性にバイクの魅力を知ってもらう機会の創出を図った。
■ライブを新たな接点に
協賛した「EXILE THE SECOND LIVE TOUR 2026 “PERFECT YEAR BEST ~Born To Be Wild~”」は、6月20日から9月27日まで静岡、千葉、大阪で全5公演を開催し、総来場者数は4万8000人。来場者の93.2%を女性が占めた。
同社は、二輪免許保有者に占める女性の割合が2024年末時点で10.7%にとどまる一方、女性の二輪免許取得が増加していることに着目。女性が多く集まるライブをバイクとの接点づくりの場と捉え、協賛を通じてバイクに馴染みのない人にも、その魅力を知ってもらうことを狙った。
ツアーでは、EXILE AKIRAさんが同社提供のバイクに乗って登場する演出も実施。バイクとライブという異なるコンテンツを組み合わせることで、バイクそのものを目的としない層にも、その存在や魅力を伝える機会をつくった。
AKIRAさんは、バイクで走る際の高揚感と、ライブでファンと一体となる高揚感には通じるものがあると説明。バイクについて、風やエンジンの鼓動、路面の感触を身体で感じられることや、自由、仲間と走る楽しさ、乗るほどに愛着や思い出が刻まれることなどを魅力として挙げている。


EXILE AKIRAさん
■若年女性、コンテンツが関心の入口に
同社が実施した「2026年ライダー調査」は、調査は今年6月12日から6月23日の期間、全国の51cc以上のバイクを所有している男女20~59歳にインターネット行い、男性824人で女性206人のサンプルをまとめたもの。
調査結果では20~30代女性がバイクに興味を持った、または乗り始めたきっかけとして、「漫画・アニメの影響」が31.7%で最も高かった。さらに「WEB記事の影響」は14.9%となり、いずれも男性全体を上回った。
同社はこの結果から、特に20~30代女性において、漫画やアニメ、WEB記事など日常的に接するコンテンツが、バイクへの興味を持つ入口の一つになっていると分析。バイク専門メディアに限らず、さまざまなメディアを通じて継続的にバイクの魅力を発信することが、バイクとの接点が少ない人に存在や魅力を知ってもらうきっかけになり得るとしている。
バイクに感じる魅力については、20~30代女性の「かっこよさ・自己表現」の回答率が26.9%となり、男性全体の18.0%を上回った。
一方、男性全体では「音やエンジンの魅力」や「カスタム・メンテナンス」の回答率が20~30代女性を上回った。同社はこの結果について、20~30代女性ではバイクを自身のライフスタイルや自己表現につながる存在として捉える傾向がある一方、男性では機械そのものの魅力への関心が高い傾向があるとしている。
また、20代女性の普通二輪・大型二輪免許の年間取得数は、警察庁の「運転免許統計」によると2018年の1万2757件から2024年には1万8335件へ増加し、6年間で43.7%増となった。若年女性の免許取得が伸びる中、同社は女性のバイクへの関心をさらに広げるためには、免許取得を直接的に訴求するだけではなく、その前段階となる「バイクを知る」「バイクに触れる」機会を増やすことが重要と考えている。


■「免許取得」の前にバイクを身近な存在へ
二輪業界ではライダー人口の拡大に向けて、二輪免許取得者の拡大が一つの重要なテーマとなる。しかし、バイクに接点のないユーザーに対して、直接的に免許取得を訴えても、そもそもバイクに興味を持つきっかけがなければ行動にはつながりにくい。
同社の取り組みは、そうした「免許取得の前段階」に着目したものといえる。ライブや漫画、アニメ、WEB記事など、普段の生活の中で触れるコンテンツを入口としてバイクを知ってもらい、まずは身近な存在として感じてもらう。そのうえで、バイクの魅力に触れるユーザーを増やしていくというといった考え方が挙げられる。
特にライブ協賛では、来場者の大半を女性が占めるエンターテインメントの場を活用。バイクを目的に集まったわけではない人々にバイクを見てもらい、バイクに興味を持つきっかけをつくるという点で、従来とは異なるアプローチとなる。
同社は今後も、エンターテインメントやさまざまなコンテンツとの接点を通じて、これまでバイクとの接点が少なかった人にもバイク文化の魅力を伝えていく方針がみえる。
女性ライダー層の拡大を考える上でも、単に免許取得者を増やすだけではなく、バイクに興味を持つ「入口」をいかに増やすかが一つのポイントになる。日常的に触れるエンターテインメントやコンテンツからバイクへの関心を生み、その先にライダーへの道筋をつくる。
こうした取り組みを積み重ねることで、同社は将来のライダー人口の拡大と二輪業界の発展につなげていきたいとみられる。



