トライアンフモーターサイクルズジャパンは6月27日、2024年の最新モデルとしてモダンクラシック「Speed400」「Scrambler400x」を発表した。中型車セグメント2モデルを追加し製品構成をさらに充実させ、若年層ライダーを狙い同社顧客のすそ野を広げる。価格は検討中で発売は今年年末としている。
両モデルは、トライアンフの歴代モデル達と同様に、細部にまで徹底的にこだわって開発し、時代を超えたトライアンフのシルエットを継承。特徴的で彫刻のような燃料タンク、クラシカルなエンジン形状から一目でわかるデザインとして上級モデルにも引けを取らない品質やフィーリング、存在感を誇るという。
特徴は伝統的なフィン付きシリンダーヘッドやエギゾーストヘッダークランプなどのトラディショナルスタイルと、アップスウェプトサイレンサーや大胆なグラフィックなどのモダンなディテール、ラジエーターは目立たぬように配置しプライマリーサイレンサー付きエグゾーストなど、繊細に組み込まれた技術が融合。
トレードマークのブラックパウダーコーティングによるエンジンケーシング、タフなゴールドアルマイトのフォーク、高品質な塗装、ロゴのディテールなど、上質な仕上げとエレガントなディテールも継承しており、全体にプレミアムな仕上がりとした。
両モデルの新型エンジンは、20世紀初頭のレース用シングル、とくにオフロード競技の6Daysトライアルにルーツを持つ、由緒あるトライアンフ「Trophy」の血統から名づけられました。最新のフューエルインジェクション、水冷398cc単気筒エンジンはパフォーマンスを発揮しレスポンスもよく快適なパワー特性、躍動感のある豊かで個性的なエグゾーストサウンドを実現したという。4バルブDOHCシリンダーヘッドで、慣性バランスを最適化したクランクシャフトなどにより、低速域の乗りやすさを追求したという。6速ギヤによる軽く正確なギヤ選択が可能で、トルクフルなエンジンを最大限に活かすことができるようにした。
Speed400のシート高は790mm、Scramble 400 Xのシート高は835mm。それぞれ171kgと180kgと軽量という。両モデルとも、新型フレーム、ボルトオンのリアサブフレーム、鋳造アルミニウム製スイングアーム、それぞれの用途に合わせたサスペンションセットアップや専用のシャーシにより、操作性が高く、かつダイナミックなハンドリングを実現したという。
■顧客のすそ野広げ、販売拡大へ
同社は6月15日、英トライアンフ本社よりニック・ブロアーCEO(最高経営責任者)とポール・ストラウドCCO(チーフ・コマーシャル・オフィサー)ら首脳陣を招きカンファレンスを行った。
この中でブロアーCEOは「オフロードバイクの裾野を拡大して、若いライダーへのアプローチ」と述べており、新たなセグメントでの新規のユーザーを獲得して将来への成長に言及した。ストラウドCCOは「これらのニューモデルの発売と日本の正規販売店のおかげで、2025年末には年間6000台以上のモーターサイクルを販売」と目標を上げており、Speed400とScrambler400xの発売でトライアンフユーザーの拡大を狙う。