トライアンフ モーターサイクルズ ジャパンは10月6日、伝統の「Bonneville」の名を冠した新型「Bonneville T40」および「Bonneville T40 Black」を発表した。60年以上にわたり同ブランドを象徴してきたBonnevilleを400ccクラスに投入する。2027年春より順次入荷する予定。価格は来年初頭に発表する。
同機種2モデル投入によって、トライアンフの400ccシリーズは計7モデルへ拡大する。2024年から「Speed 400」「Scrambler 400 X」「Scrambler 400 XC」を展開し、2026年には「Tracker 400」「Thruxton 400」を投入。そこへ今回「Bonneville T40」「Bonneville T40 Black」を投入する格好だ。
発表した「BONNEVILLE T40」「BONNEVILLE T40 BLACK」は、60年以上にわたり受け継がれてきたBonnevilleのデザインを400ccクラスに落とし込んだモダンクラシックモデル。ティアドロップ型の燃料タンクや丸型ヘッドライト、ロングフェンダー、スポークホイール、ツインショックなど、Bonnevilleを象徴するスタイリングを随所に採用しながら、現代のライダーが扱いやすい車体に仕上げている。
心臓部には398ccの水冷単気筒「TR」エンジンを搭載。Bonneville専用チューニングにより、最高出力31PS、最大トルク36Nmを発揮し、低中速域での豊かなトルクと単気筒ならではの鼓動感を楽しめるとしている。市街地での扱いやすさからツーリングまで、幅広い用途を想定した特性という。
装備面では、4インチのフルカラーTFTメーターを採用し、スマートフォン接続やナビゲーション機能に対応。クルーズコントロールに加え、リーン角に対応したコーナリングABS、トラクションコントロールなども備える。ライディングモードは「Road」「Rain」「Eco」に加え、2種類のカスタムモードを設定するなど、クラシックな外観とは対照的に現代的な電子制御を充実させた。
車体は自然なライディングポジションと扱いやすさを重視し、シート高は790mm。オプションで770mmのローシートも用意する。車両重量は191kgで、センタースタンドを標準装備するなど、日常使用からツーリングまでを意識した実用性も確保している。
「T40」は3色のツートーンカラーを設定し、手作業によるピンストライプやクロームパーツなど、Bonnevilleらしい伝統的な仕上げを強調。一方の「T40 BLACK」は各部をブラックアウトすることで、同じBonnevilleのスタイルをより現代的で引き締まったイメージに仕上げている。伝統的なデザインを核にしながら、装備や機能は現代化することで、400ccクラスでもBonnevilleの世界観をしっかりと味わえるモデルとなっている。

Bonneville T40



Bonneville T40 Black


■400ccモデル拡充だけではない
発表した同機種2モデルは、400ccモデルの数を増やしたというだけではない。同2モデルの投入は、トライアンフブランドを象徴する「Bonneville」を400ccシリーズの中核に据えたことだ。
Bonnevilleは同ブランドの歴史を象徴する重要なモデルで、現在も「Bonneville T120」「T100」をはじめ、「Bonneville Bobber」「Bonneville Speedmaster」など、モダンクラシックカテゴリーを代表するシリーズとして展開されている。
そのブランドの顔ともいえるBonnevilleを400ccで揃えたことは、トライアンフにとって400ccシリーズに大黒柱を立てたようなものといえる。
これまでの400ccシリーズは、ロードスターのSpeed、スクランブラーのScrambler、フラットトラックイメージのTracker、カフェレーサーを想起させるThruxtonなど、それぞれ異なる個性を持つモデルを揃えることでカテゴリーを広げてきた。そこに今回、トライアンフを象徴するBonnevilleを加えることで、400ccという中型排気量の中でもブランドの世界観をより強く打ち出せる商品構成となった。
同社は今回のT40/T40 Blackを「400ccモデルのフラッグシップ」と位置付けている。60年以上にわたり受け継がれてきたBonnevilleの伝統を継承しながら、新世代400ccプラットフォームを採用。アイコニックなスタイリング、扱いやすいパフォーマンス、先進技術を融合し、より多くのライダーへBonnevilleの世界観を届けるモデルとしている。
背景には、400ccカテゴリーそのものの成長も挙げられる。同社によると、トライアンフの400ccプラットフォームは世界50カ国以上で累計6万台以上を販売しており、今回の2モデルはその最新モデルとなる。400ccシリーズを単なるエントリーモデルの位置付けにとどめず、トライアンフブランドへの新たな入口として育成していることがうかがえる。
今回のBonnevilleは、伝統的なデザインをしっかりと残している点も特徴だ。ティアドロップ型タンクやスポークホイール、ツインショック式リアサスペンション、丸型ヘッドライト、ロングフェンダーなど、歴代Bonnevilleを象徴するスタイルを継承。一方で、400cc TRシリーズエンジンにはBonneville専用のチューニングを施し、最高出力31PS、最大トルク36Nmを発揮する。
さらに、4インチ円形フルカラーTFTディスプレイ、スマートフォン接続、クルーズコントロール、リーンアングル対応のABSやトラクションコントロールなどを標準装備。伝統的なスタイルと現代的な機能を組み合わせている。
トライアンフにとって400ccは、これからのブランドの裾野を広げるうえで重要なカテゴリーになっている。大型モデルを中心としてきたブランドにとって、中型排気量の製品を充実させることは、普通二輪免許層を含むより幅広いライダーとの接点をつくることにつながる。
しかも400ccカテゴリーの中心にBonnevilleを置いた。5モデルから7モデルへの拡大という「量」の強化に加え、ブランドの象徴を投入することで「質」の面でも400ccシリーズを引き上げた格好といえるだろう。
400cc市場を広げ、その市場の中にトライアンフのブランド世界観を浸透させる。そして400ccから大型モデルまでブランド内でステップアップできる商品構成を整える。Bonneville T40/T40 Blackの投入は、トライアンフが400ccを一過性の商品カテゴリーではなく、今後の販売拡大を支える重要な柱として位置付けていることを示す動きといえそうだ。




