トライアンフが排気量400㏄モデルの製品構成を一層強化する。日本法人トライアンフモーターサイクルズジャパンは、モダンクラシックシリーズの新型「Tracker 400」「Thruxton 400」を来年3月に発売予定。400㏄クラスのモデル構成に厚みを加える。両機種はトライアンフの伝統とDNAを継承しながらも、現代のニーズに応える性能と特性を備えたモデルとしている。
Tracker 400は、フラットトラックレーサーのスピリットに触発され、大胆なスタイルとレースをルーツとするグラフィックを組み合わせたとする。Thruxton 400は、カフェレーサースタイルを体現するモデルで、そのスタイルの象徴として設計。これまで同社は、ロードスターの血統を受け継ぐ、70万円を切る戦略車とするSpeed 400に加え、ScramblerデザインのDNAを受け継ぐScrambler400X/同XCの3機種を発売。
排気量と価格を抑えて、ユーザーがより購入しやすいように、それまでの大型車を主力としてきた製品構成に、普通二輪免許の保有者を対象にした、400㏄クラスの製品を投入。新規ユーザー層の獲得に舵を切ってきた。新たに発売するTracker 400とThruxton 400の投入で、一層中型クラスの製品構成が強化されることになる。
Tracker 400とThruxton 400の両機種は、進化したTRシリーズエンジンを搭載し、9000rpmで最高出力42PSを発揮。さらにレブリミットの引き上げや高回転域での性能強化により、従来比で最大出力が5%向上させ、より刺激的なライディングを可能にしたとする。
両機種ともに、1万6000㎞点検または12ヶ月点検に加え、純正アクセサリーを含む走行距離無制限の2年間の保証が付帯する。

Tracker 400

Thruxton 400
【Tracker 400】
クラシックなトライアンフのデザインを継承しつつ、レース由来のスタイリングを融合。フューエルタンクやシートカウルのデザインは、彫り込まれたニーグリップ形状と調和し、アグレッシブなラインを形成したという。ホイールにはダブルスポークパターンを採用し、ピレリ製MT60 RSタイヤを装着する。これにより、優れたオフロード性能と安定性を確保したとしている。
エンジンカバーはモダンクラシックバイク共通のパウダーコート仕上げで、シリンダーヘッドフィンは機械切削加工で仕上げており、クラシックな丸型LEDヘッドライトや2本出しアップサイレンサーなど、随所にトライアンフらしさを表現する。
カラー展開は3色で、「Tracker」ロゴやレーシングストライプを配したデザインを特徴としている。大胆な色使いとディテールへのこだわりがレースの精神を反映する。アルミニウムシルバーは洗練されたスポーティーさを演出し、レーシングイエローは鮮やかなコントラストを描く。ファントムブラックはダークで精悍な印象を与える仕上がりとしている。
ライディングポジションは、ハンドルバー幅を広げ、位置を低く設定することでダイナミックなスタンスを実現したという。フットペグの再配置により、ライダーに自信に満ちたポジションを提供する。専用シャシーと高性能なサスペンションを採用し、フラットトラックらしいルックスとロードユースに適したグリップ力を両立する。
エンジン性能も進化しており、ピークパワーは42PSまで向上。最大トルクは37.5Nmで、低回転域から高回転域まで力強い特性を発揮する。ライド・バイ・ワイヤ・スロットルの採用により、スムーズで直感的な操作性を実現したとしている。
安全性と快適性を兼ね備えた技術も充実している。トルクアシストクラッチや切替式トラクションコントロール、ABSを標準装備し、シート高805mmで足つきも良好だという。メーターはアナログスピードメーターとデジタルタコメーターを組み合わせており、必要な情報をひと目で確認できる。
トライアンフは徹底した品質へのこだわりを「Tracker 400」にも注いだという。パーツやペイントワークの仕上げは精密で上質、ブレーキ性能やホイールのデザイン、倒立フォークなど、全てが妥協のない設計で仕上げたとしている。


◆カラー/税込価格
・フファントムブラック/80万9900円
・レーシングイエロー/82万2900円
・アルミニウムシルバー/82万2900円
◆スペック
・タイプ:水冷単気筒DOHC4バルブ
・排気量:398cc
・最高出力:42 PS / 30.89kW @ 9000 rpm
・最大トルク:37.5 Nm @ 7500 rpm
・全長:2033 mm
・ハンドルを含む横幅:857 mm
・全高(ミラーを含まない):1050 mm
・シート高:805 mm
・ホイールベース:1371 mm
・車体重量:173 kg
・燃料タンク容量:13 ℓ

【Thruxton 400】
クリップオンハンドルとリアセットされたフットペグを採用し、スポーティーなライディングポジションを実現したという。さらに、洗練されたサスペンションセッティングにより、俊敏でレスポンスの高いハンドリング性能を提供する。カラーバリエーションはファントムブラック、カーニバルレッド、パールメタリックホワイト×ストームグレー、メタリックレーシングイエローの4色を用意する。
同機種は、これまでカフェレーサー文化の中心として称えられてきたモデルで、そのスタイル、パフォーマンス、個性は多くのライダーに支持されてきたという。新型は、その伝統を受け継ぎながら時代を超えるデザインと最新のエンジニアリングを高次元で融合したという。クラシックなトライアンフのエンジンプロファイルに流麗なラインとシャープな造形を加えたフューエルタンクデザインや、新設計のフェアリングに内蔵したクラシックな丸型LEDヘッドライトなど、伝統と革新の美しい融合を随所に取り入れている。
さらに、スポーティーなライディングポジションを追求した設計も特徴としている。クリップオンハンドルは従来モデル「Speed 400」よりも40ミリ狭く、246ミリ低く設定し、リアフットペグは後方86ミリ、上方27ミリに配置した。この設計により、ライダーの体重は自然と前方に導かれ、真のカフェレーサーらしいアグレッシブなライディングスタイルを実現したという。シート高は795ミリで、幅広いライダーに対応する乗りやすい設計としている。
エンジンは、シリーズ最高出力を誇る398cc「TRエンジン」を搭載し、最高出力は42PSを発生する。トライアンフならではのスムーズでトルクフルなフィーリングと、個性的なエンジンサウンドを楽しめる仕様としている。また、ライド・バイ・ワイヤ・スロットル、切替式トラクションコントロール、トルクアシストクラッチ、ABSなどの最新技術を搭載し、快適で安心感のあるライディングを提供するという。
同機種のために幅広い純正アクセサリーをラインアップしている。エンジンプロテクションバーやタンクパッドといった実用的なアイテムから、バレットタイプのLEDウインカーやバーエンドミラーなどスタイルを際立たせるカスタムパーツまで、多様な選択肢を揃える。さらに、専用のプレミアムシートも用意しており、ライダーが愛車を自分仕様に仕上げることが可能。


◆カラー/税込価格
・ファントムブラック×アルミニウムシルバー/84万9900円
・カーニバルレッド×アルミニウムシルバー/86万2900円
・パールメタリックホワイト×ストームグレー/86万2900円
・メタリックレーシングイエロー×アルミニウムシルバー/86万2900円
◆スペック
・エンジンタイプ:水冷単気筒DOHC4バルブ
・排気量:398 cc
・最高出力:42 PS / 30.89 kW @ 9000 rpm
・最大トルク:37.5 Nm @ 7500 rpm
・全長:2042 mm
・ハンドルを含む横幅:775 mm
・全高(ミラーを含まない):1110 mm
・シート高:795 mm
・ホイールベース:1376 mm
・車体重量:176 kg
・燃料タンク容量:13 ℓ





