車両安全システムを開発製造するオートリブ株式会社(スウェーデン)と、 ピアッジオグループ(イタリア)は11月4日、ライダーの安全性向上のため二輪車用のエアバッグを共同開発すると発表した。エアバッグは車両のフレームに取り付けられ、 1/1000秒以内に作動するとしている。
現在、スクーターやモーターサイクルにはABS(アンチロック・ブレーキ・システム)やASR(駆動輪空転防止装置)などの高度な安全システムが装備され、エアバッグの装着は 安全への取り組みのさらなる発展につながるという。オートリブは高度なシミュレーションツールを用いて初期コンセプトを開発し、 本格的な衝突試験を実施した。今後はピアッジオと共同で製品の開発を進めコンセプトを商品化していく。
オートリブ最高経営責任者兼社長のミカエル・ブラット氏は「Saving More Lives(より多くの命を救う) というビジョンの基で、 オートリブはモビリティと社会のために世界レベルの救命ソリューションの提供を約束する。当社は特に交通弱者を保護する製品を開発し、製品の開発は 当社のサステナビリティへの取組みに不可欠。2030年までに年間10万人の命を救うという目標で重要なステップ」と述べる。
オートリブ株式会社=車両安全システムの世界的リーダーで、 子会社を通じて世界の大手自動車メーカー向けにエアバッグ、 シートベルト、 ステアリングホイール、 歩行者保護システム、保護システムを開発、 製造、 販売している。2020年は同社の製品で3万3000人以上の命を救い、その10倍の重傷者を防ぐことができたとしている。同社はテクニカルセンター14拠点、テストトラック20ヵ所保有。売上高は74億4700万USドルを上げる。