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【市場】年間収入6.3%増、  二輪市場も「所得だけでは測れない消費力」へ  総務省「令和6年全国家計構造調査」より

【市場】年間収入6.3%増、  二輪市場も「所得だけでは測れない消費力」へ  総務省「令和6年全国家計構造調査」より

2026.09.06

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【市場】年間収入6.3%増、  二輪市場も「所得だけでは測れない消費力」へ  総務省「令和6年全国家計構造調査」より

総務省統計局が8月28日に公表した「令和6年全国家計構造調査」の所得に関する結果によると、2024年の総世帯1世帯当たりの年間収入は593万7000円となり、2019年と比べて6.3%増加した。一方で、金融資産残高は1527万2000円と19.3%増加しており、所得の伸びを上回るペースで家計の金融資産が増加していることが明らかになった。

 

調査は世帯の所得分布や消費、資産・負債の状況などを把握するため、総務省が5年ごとに実施しているもの。今回公表された2024年調査では、年間収入、金融資産、家計資産などの実態が示されたもの。

 

年間収入を世帯主の年齢階級別にみると、30歳未満が460万2000円、30歳代が633万7000円、40歳代が754万5000円、50歳代が778万7000円となり、50歳代がピークとなった。その後は60歳代612万4000円、70歳代459万9000円、80歳以上366万1000円と低下する。2019年との比較では、80歳以上を除くすべての年齢階級で年間収入が増加し、特に30歳未満は19.0%増と大きく伸びた。

 

 

一方、総世帯の金融資産残高は1527万2000円で、2019年から247万5000円、19.3%増加した。内訳では有価証券の増加が143万3000円と最も大きく、2024年には金融資産残高の2割以上を占めるまでになった。金融資産の増加には、単なる預貯金の積み上げだけでなく、株式や投資信託などへの資産配分の変化も表れている。

 

ただし、平均値だけでは家計の実像を捉えにくい。金融資産残高の世帯分布では、150万円未満の世帯が25.7%を占める一方、金融資産を保有する世帯の中央値は728万円だった。金融資産残高の平均1527万2000円と中央値との間には大きな開きがあり、資産保有状況には世帯間で相当な差があることもうかがえる。

 

年齢別では、金融資産残高は60歳代の2336万5000円が最も多い。30歳未満は194万8000円にとどまるものの、2019年比では62.1%増となり、全世代の中で最も高い伸び率となった。また、30歳未満では投資信託の構成割合が最も高く、2019年と比較すると株式、投資信託を含む有価証券の割合は全ての年齢階級で上昇した。若年層を含め、家計の資産形成手段が預貯金中心から変化している姿が浮かぶ。

 

家計全体の純資産総額では、60歳代が4630万3000円と最も多く、70歳代4493万5000円、80歳以上4367万6000円と続いた。資産形成は年齢とともに進む傾向にある一方、若年・中年層では住宅・土地取得に伴う負債も大きい。30歳未満では住宅・土地のための負債が2019年比37.9%増となっている。

 

 

 

都道府県別にみると、年間収入は東京都が681万8000円で最も多く、次いで神奈川県649万5000円、愛知県649万1000円、富山県642万2000円、滋賀県633万5000円となった。一方、最も少ないのは沖縄県の458万1000円で、東京都との差は223万7000円に及ぶ。金融資産残高では奈良県が1994万2000円で全国最多となり、東京都、愛知県、神奈川県、富山県が続いた。さらに純資産総額では東京都が5410万円で最も多く、2位の神奈川県4006万3000円を大きく上回った。所得、金融資産、純資産の上位地域が必ずしも一致しない点も、地域別の家計事情をみる上で特徴的といえる。

 

 

今回の調査結果からは、家計の年間収入が増加する一方、それを上回るペースで金融資産が増加し、しかも資産の運用方法が変化している実態が読み取れる。二輪車市場にとっても、消費者の購買力を「平均年収」だけで判断することは難しくなりそうだ。

 

特に若年層では収入と金融資産が増加する一方、住宅取得などによる負債も増加している。高齢層では相対的に大きな資産を保有する。二輪車販売においては、年齢層ごとの所得、保有資産、負債、さらには資産形成に対する意識の違いを踏まえた製品提案や価格設定が、これまで以上に重要になる可能性があるとみられる。

 

また、平均的な所得や資産が増えていることが、そのまますべての世帯の消費余力拡大を意味するとはいえない。金融資産の中央値と平均値に大きな差があることも、消費市場をみる上で見逃せない。二輪車を含む耐久消費財市場では、今後、所得水準だけでなく、世帯の資産状況や年齢構成、地域差まで視野に入れた市場分析が求められるといえそうだ。

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