「東京モーターサイクルショー2026」が東京ビッグサイトで、3月27~29日まで開催された。輸入車メーカーやインポーターなど、大勢の輸入元各社が出展。主な輸入車メーカーの出店では、700万円レベルの大型車両から、近年中型バイクの製品構成が各社で充実し、今開催でも多くの輸入元が戦略的な展示、広がるラインアップとセグメント、排気量モデルなど充実した製品を披露した。
◆ハーレーダビッドソン(ハーレーダビッドソンジャパン)
ハーレーダビッドソンジャパンは2026年モデルのハーレーダビッドソン(HD)17モデルを披露したほか、体験型プログラムも用意して、人生の中における“現実の選択肢”の場として、HDの世界を体験してもらう内容とした。
先日発表したばかりの2026年「ナイトスター」はモダンなパフォーマンスとHDらしいヘリテイジを融合させたモデル。特に3つのライドモードを備え伝説のフラットトラックレーサーXR750のDNAを取り入れブラッドとオレンジのグラフィックを採用。価格は150万円下回る戦略的な価格を実現させた。
普通自動車免許で乗れる3輪モーターサイクルのトライクでは、2026年のHDは過去最大ともいえる大幅な刷新を行い、ロードグライド3やCVOストリートグライド3リミテッド、ストリートグライド3リミテッドの3モデルを展開。
トライクではホイールトラベルは従来の2倍以上、ばね下重量は約30キロの軽量化を実現し、路面ギャップ横揺れへの対応力が高まり、コーナリング時の安定性が改善。ライダーとパッセンジャーの快適性と安心感がある操作性の高い次元で両立した。エンジンはストリートグライド3リミテッド、ロードグライド3にはミルウォーキーエイトVVT117。CVOストリートグライド3デミテッドはミルウォーキーエイトVVT121を搭載。
2026年はアメリカ建国250周年の特別な節目の年で、「Liberty Edition Enthusiast Collection」として、限定カラーで重厚なメタリックトラックであるミッドナイトエンバーが採用され、1976年のFXE1200リバブエディションにインスパイアされた「ストリートクライド」「へリージクラシック」。そしてトライク「ストリートグライド3リミテッド」の3モデルで展開。ブルーのウィンドシールド、ナンバーワンメダリオンを組み合わせた専用イーグルグラフィックが施されている。抽選販売の受付を開始し、日本は合計90台で、応募期間は本日3月27日~4月12日までとなる。
そのほかにも、人気のクルーザーである「ブレイクアウト」「ローライダーST」。フル装備アドベンチャーツーリング「パンアメリカ1250リミテッド」などの注目モデルを多数展示した。会場ではHDの世界観に触れられるバーチャル総合体験シミュレーターや相性診断。ルート66開通100周年記念したフォトブースなど、非免許保有者以外も楽しめる体験プログラムを多数用意した。

CVOストリートグライド3リミテッド

CVOストリートグライドST

CVOストリートグライド リミテッド
ブリーフィングを行った同社の玉木一史・社長は「HDは、モーターサイクルだけではなく“人の生き方そのものを映しだすブランド”です。ぜひ、皆さんの目と体でHDの世界を体験してください」などと述べ、「今年、HDは体験機会の拡大を1つのテーマにしております。東京モーターサイクルショーがそうであるように、ディーラーに行く前の段階でも“HDを選ぶ理由が、自分の中にあるかを確かめられる体制の選択肢を増やす取り組みを続けてまいります。『ライドオンツアー』と呼ばれる最新モデルの市場体験イベント。免許取得費用サポートする『パスポートtoフリーダム』など、HDのあるライススタイルを現実として創造していただけるための機会を全国の皆様へお届けしたいと考えております」さらに、HD公式レンタルの再編成やサービスの拡充、3月20日開店したアパレル専門店ハーレーダビッドソンSTYLE新宿などとを挙げ、HDが身近に感じられる体験機会を提供していく意向を示した。

方針などを述べる玉木・社長
◆BMW Motorrad(BMW Motorrad Japan)
BMW Motorrad Japanは、同ブランド伝統を誇り、進化を続けるボクサーツインエンジンの象徴であるR1300シリーズの数々のラインアップをはじめ、同シリーズモデルに搭載し、注目されるクラッチ操作なしで自動シフトチェンジを可能にする、革新的テクノロジー「ASA(Automated Shift Assistant)」をアピール。従来のライディング体験を進化させる新たなテクノロジーを、実車で披露した。
若者や熟年ライダーも注目するFシリーズでは、足つき性を考慮した「F 900 R」「F 900 XR」のロー仕様を展示し、より幅広いライダーに向けた選択肢を紹介した。
スーパースポーツモデルでは、近年、市販車ベースの最高峰ロードレースであるスーパバイク世界選手権で上位に食い込み、圧倒的なパフォーマンスを誇るベース車「M 1000 RR」や「S 1000 RR」をはじめとする4気筒モデル、次世代電動モビリティである「CE 02」など、BMW Motorradの現在を象徴するモデルを多数披露した。

GS Trophy2026のペイントなどを施した「R12 G/S」

F 900 XR

WSBKで活躍するベースとなるスーパースポーツ「M 1000 RR」

熟年BMWファンに絶大な人気を誇る「R1300RS」
◆トライアンフモーターサイクルズ(トライアンフモーターサイクルズジャパン)
トライアンフモーターサイクルズジャパンは、ほぼ全てのラインナップ展示。ブランドの歴史と革新を象徴するBonnevilleシリーズや、新型「Trident 800」、日本初披露となる400ccシリーズの最新モデル「Thruxton 400」「Tracker 400」が登場。ライダーの “楽しむ” 気持ちを大いに刺激する魅力ある最新モデルに触れる機会を提供した。
展示では、トライアンフの原点であり、最も象徴的なBonnevilleシリーズ「T100」「T120」、「スクランブラー」「スピードマスター」「スクランブラー1200XE」、そして新しい「スクランブラー900」など、時代を超えて支持されるスタイルと進化を両立させたモデルを多数展示。Bonnevilleの魅力は、際立つスタイリング、性能と安心感、そしてライディング体験の楽しさにつながるモデルとしており「トライアルフの魂」を一番ストレートに感じられるシリーズとしている。
トライアンフの世界観への入り口として、2024年ブランド初の挑戦として「スピード400」「スクランブラー400X」を日本に投入し、若年層や女性ライダーなどの新しい顧客との接点づくりに貢献。今年はすでに発表した新たな2モデル「トラッカー400」、カフェレーサースタイルの「スラクストン400」が多くの若者に注目された。デザインや機能もさることながら、価格の面でも手の届きやすさを強調する。
新たに設定したオフロード電動モーターサイクル「TXP」シリーズも披露。12インチタイヤを装備した「TXP12」と、16インチタイヤを装備した「TXP16」の2モデルを用意。TXPは将来のライダーにモーターサイクルの楽しさに触れて、トライアンフとの出会いを楽しんでもらいたいとするもの。

スラクストン400

スクランブラー400X

トライデント800

デイトナ660

電動オフロードの(左から)「TXP16」「TXP12」
ブリーフィングではトライアングモーターサイクルジャパンの大貫洋介・社長が「2026年のトライアンフは、単に新型が増えたということではありません。より多くのライダーに、より現実的に選んでいただけるプランドとして、もう一段進んだということです。今年は27の新しい選択肢を加えました」と選択肢の拡大を強調した。
2025年の実績を取り上げ「トライアンフルの新車販売台数が 1年間で4865台でした。これは全国のディーラーの皆さんの力とトライアンクを選んでくださったお客様の支持があってこその数字です」として、お礼のことばを述べた。店舗でも「2020年から2026年 3月までに、新たに23店舗をオープン。現在の総店舗数は37になります」とし体制が着実に整っていることを挙げた。さらに「今後も新展舗展開を進めてまいります」とした。
販売の拡大は新商品戦略も要因としており「トライアンフはブランドの核であるクラシックをさらにロードスター、アドベンチャーなどと領域も広げてまいりました。狙いはとてもシンプルです。“お客様に選ばれる理由を、一つでも多く作る”ということ。性能やデザイン、所有する喜び、使い方まで含めてライフスタイルにヒットするラインナップを拡げてまいります」などと述べた。
さらに同社は新たな取り組みで、レンタルバイクの展開を始めると発表。株式会社キズキレンタルサービスの「レンタル819」で協業し、バイクの興味喚起と市場機会の発掘を理由に挙げた。

ブリーフィングに臨む大貫・社長
◆KTM/ハスクバーナモーターサイクル(KTM Japan)
KTM Japanは数年ぶりに出展し、KTMと本国傘下のハスクバーナの新作などを公開した。日本初披露のスーパースポーツモデル「KTM 990 RC R」、同社アドベンチャーモデルの最高峰となる「KTM 1390 SUPER ADVENTURE S EVO」などをはじめ、新型車を揃えた。ハスクバーナモーターサイクルでは日本初披露の「701 Supermoto」、アドベンチャーモデルの「Norden 901 Expedition」などを展示。
国内では先日発表され4月に発売されるKTM 990 RC Rは、レースを起源としているものの、ストリートなどでの実用的で魅力的なモデルとしている。とはいえKTMの研究開発部門で蓄積された豊富なデータと、MotoGPなどのレースで得られた空力データや、オン・オフロードでの長年のレース活動で蓄えた技術が注ぎ込まれた軍神のモデルとあって注目モデルとなった。税込価格も219万9000円と戦闘的な値組となる。
同社アドベンチャーモデルフラッグシップKTM 1390 SUPER ADVENTURE S EVOは、4月の発売間近とあって注目のモデル。先進的な技術が駆使され、アドベンチャーバイクの世界に新次元の走りと進化したメカニズムをもたらすとしており、大幅に改良された同機種はアドベンチャーファンの選択肢の一つになっている。
ハスクバーナの701 Supermotoは最高出力79PSを誇る、再設計されたパワフルなLC4エンジンが搭載され、新しいボディワーク、そして先進技術を惜しみなく投入し細部まで徹底的に改良されている。
ハスクバーナNorden 901 Expeditionはネオレトロなデザインがファンを引き付けるモデル。ロングツーリング性能を更に高め、ロングトラベル(240mm)のアジャスタブル機能付きサスペンション、エクスプローラーモードを含む4種類のライドモード、ツーリングウィンドシールド、グリップヒーター、ライダー用シートヒーター、ヘビーデューティースキッドプレート、センタースタンド、サイドバッグセットなど様々な地形でのロングツーリングをサポートする装備を備え、2026年モデルは卓越した走破性能を強調する、新しい個性的なグラフィックを採用した。

話題のスーパースポーツ「KTM 990 RC R」

アドベンチャーモデルのフラッグシップ「KTM 1390 SUPER ADVENTURE S EVO」

ネオレトロなハスクバーナ「Norden 901 Expedition」

ハスクバーナの「701 Supermoto」
ブリーフィングに立ったKTM Japanケビン・シュトラスマイヤー社長は、KTMグループの概況を取り上げ「財政的な混乱により所有権の移転や経営陣の交代、人員削減、ブランドおよび製品の合理化など大きな変化が生じた。困難な時期であったが、それは明確な方向転換で前向きな軌道に乗ることができました。それはマーケット内での最大規模を目指すことから脱却し、製品の品質、顧客満足度、パートナーである正規ディーラーにとって長期的な収益性を重視することに転換したということです」と、経営危機からの脱却と市場志向への方針転換を強調した。
さらに「組織再編を進めていたにもかかわらず、2025年は各種レースに向け29のチャンピオンシップでタイトルを獲得し、当グループはモーターサイクル史上で最も成功した年となりました。これは困難な時期にあっても決して歩みを緩めなかったことを明確に示したものです。レース活動は戦略の一環として、引き続き強力な支援を得ています」の述べ「これらはすべて卓越したエンジニアリング、チームワーク、そして決して諦めない不屈の精神です」と、経営戦略上でのレースの重要性を挙げた。
グループ全体の組織再編は、施策面に大きな影響を及ぼし「より顧客重視、より市場志向というアプローチへと進化しました」と市場を重視した経営方針を挙げた。これにより日本でも「KTM Japanにとって今回の組織再編がもたらすものは、新たな指針、より明確な戦略、そして市場とライダー、コミュニティへの長期的なコミットメントです」などと、方針転換を強調した。

ブリーフィングに立ったシュトラスマイヤー社長

製品説明を行うマーケティング担当の増岡淳氏
◆ロイヤルエンフィールド(ピーシーアイ)
ロイヤルエンフィールド(RE)はEICMA2025(ミラノ国際モーターサイクルショー)で発表した「CLASSIC 650 125TH YEAR ANNIVERSARY SPECIAL EDITION」 (クラシック650 125周年記念スペシャル‧エディション)と「BULLET 650 」(ブリット650)の2モデルを参考出品として国内初披露(参考出品⾞)。ほかにも新型モデルを多数出品した。
参考出品で、特別な新型モデルCLASSIC650 125TH YEAR ANNIVERSARY SPECIAL EDITIONとBULLET650の新作を強調。CLASSIC650 125TH YEAR ANNIVERSARY SPECIAL EDITION は125年の系譜を祝し、ブランドの象徴でもあるCLASSICシリーズの特別モデル。
同モデルは、約1世紀にわたりREのモデルデザインを定義してきたディテールとフォルムを受け継ぎ、ブランドとCLASSICシリーズのヘリテイジを表した時代に左右されないデザインを採⽤する。燃料タンクにはゴールドエンブレム“125 YEARS”をあしらい、クラシックレッドの上にハイパーシフト塗装を施した。塗装は、光の⾓度により印象が変わるように気品高い仕上げとなる。
BULLET650は1932年以来、耐久性と信頼性の象徴であり、進化も遂げてきたモデルという。⼒強さと個性を備え、飾らない“本物のモーターサイクリング”の象徴として、世代や国境を越え、ライダーたちを結びつけてきたとする。
高い評価を得ているという⾼性能な排気量650cc並列2気筒エンジン、スチール製チューブラー‧スパインフレーム、⼿描きのピンストライプ、象徴的なタイガーランプ、ヴィンテージ調の⽴体ウイングバッジが施され、ライダーの乗車姿勢も堂々たるライディングポジションを提供する。エンジンは滑らかな加速と⼒強さを両⽴し、6速ギアボックスとスリッパークラッチを採用し、リラックスした優雅なクルージングなどが気分よくできるというもの。

CLASSIC650 125TH YEAR ANNIVERSARY SPECIAL EDITION

BULLET 650

METEOR350

HIMALAYAN450
ブリーフィングを行ったREアジア太平洋地域事業責任者である、マノジ・ガジャルワール氏が「REはブランド創立から125周年を迎えたことを皆様にお知らせできたこと、とても嬉しく思います。現在、REは世界80カ国以上で事業を展開し、1200カ所以上の販売拠点を有しています。4つのプラットフォームをベースとした14車種をラインアップ。インド・チェンナイと英国・レスターシャーに、それぞれテクニカルセンターを構え、新型車両の開発を行っています」などと、現況を紹介した。
「私たちの仕事は一体何かと問われると、より多くの人々をモーターサイクルの世界に迎え入れることです。創業以来、私たちはあらゆるライダーたちをモーターサイクルの愛好家として迎えてきました」などと、モーターサイクル市場拡大に取り組んできたことを強調。
日本市場での展開については「私たちは日本における輸入ブランドで、トップ5にランクインしています。日本での主要な都道府県のほとんどに販売拠点を展開し、ネットワークを拡大してきました」などと日本での確信に言及した。

ブリーフィングを行ったREアジア太平洋地域事業責任者のガジャルワール氏
◆インディアンジャパン(ポラリスジャパン)
インディアンモーターサイクルは、ブランド創業から今年で125周年を迎えることを讃えた限定車として、先頃発表したアニバーサリーモデルを筆頭に、各シリーズの新型2026年モデルを多数出展した。
注目の125周年記念モデル「Roadmaster 125th Anniversary Edition」は、ベースモデルに600Wパワーバンド・オーディオがより力強くクリアなサウンドを実現するプレミアムコンポーネントを装備し、専用の125周年記念バッジがインディアン モーターサイクルの歴史を称える。36時間以上の当時間を費やすハンドペイントなど、他とは一線を画す存在としている。
磨き上げられたフロアボードとバックライト付きスイッチキューブ、グリップヒーター、カスタムステッチを施したヒーター&クーラー付き2アップシート、パッセンジャーアームレスト、パスファインダー・アダプティブLEDヘッドライトなどが、洗練された上品なデザインによりライディングの快適性を向上させている。日本への導入はわずか5台と貴重なモデル。
「Chieftain Powerplus dark horse」はパワフルなスタイルに、モトアメリカン・キング・オブ・ザ・バガー・チャンピオンシップで優勝経歴を持つ水冷Power Plus 112cu-in Power Plusエンジンを搭載する。122馬力と181.4Nmトルクを発揮する。

Roadmaster 125th Anniversary Edition

Chieftain Powerplus dark horse




