米ハーレーダビッドソン社(HDI=Harley-Davidson, Inc.)は、2024年第3四半期の業績を発表し、売上収益は前年同期15億4900万ドルに比べ26%減少の11億5100万ドル、営業利益が同2億0900万ドルから49%減少の1億0600万ドル、HDIに帰属する純利益は同1億9900万ドルから40%減少の1億1900万ドルであった。
HDIは、Harley-Davidson Motor Company(HDMC)とHarley-Davidson Financial Services (HDFS)の親会社。HDIのうちオートバイのHDMCにおける同期の業績は、売上収益が前年同期12億9700万ドルより32%減少の8億7600万ドル、営業利益は同1億7500万ドルよりも69%減少し5500万ドル、営業利益率は同13.5%から7.2ポイント減少し6.3%であった。
オートバイの出荷台数は、前年同期が4万5300台から39%減少し今期は2万7500台であった、オートバイの売上収益では同10億2300万ドルから40%減少の6億1600万ドル。パーツとアクセサリーは同1億8500万ドルから6%減少の1億7400万ドル、用品は同4900万ドルから13%減少の5600万ドルとなる。
オートバイの販売台数は世界全体で前年同期4万1700台から13%減少し今期は3万6200台であった。地域別販売台数は、北米が同2万7300台から10%減少し今期は2万4600台、ヨーロッパと中東・アフリカは同7800台から23%減少の6100台、アジア太平洋が同5800台から16%減少の4800台、ラテンアメリカは同約700台から4%増加の約700台としている。
HDIの第3四半期の連結売上収益は26%減少したが、主にHDMC収益32%減少によるものとしている。HDFS (ハーレーダビッドソンファイナンシャルサービス)収益の 10% 増加によって部分的に相殺されたとする。第 3 四半期の連結営業利益は、前年同期比49%減少でし、この結果は主に HDMCの営業利益が69%減少した影響。HDFSの営業利益が29%増加したことと、電動オートバイのLiveWireの営業損失が予想どおりであったことで部分的に相殺されたとする。
HDMCは第 3 四半期の売上総利益は、販売量の減少、マイナスの営業レバレッジ、およびオートバイ構成の悪化の影響により1.6ポイント低下したが、有利な価格と外国為替、原材料とサプライ チェーンの管理コストの低下の影響でマイナスを一部相殺した。第3四半期の営業利益率は6.3%で、営業費用は同期間に11%減少したが、HDMCの収益の大幅な減少により相殺され、営業利益率は7.2ポイント低下したとする。
オートバイ販売台数の前年比13%減少については、特に金利上昇やマクロ経済の不確実性により、ディーラーでの顧客来店数の減少したことを挙げる。国際市場では予想を下回り、ヨーロッパなどでは小売売上高が23%減少、アジア太平洋地域でも減少し、日本は予想を下回ったが、オーストラリアとニュージーランドは成長した。ラテンアメリカはほぼ横ばいしている。
HDIの2024年第3四半期末までの累計では、営業活動から9億3100万ドルの現金を生み出したという。
2024年通期予想では、HDMCが前年比で収益が14~16%減少、営業利益率7.5~8.5%で、HDFSでの営業利益は同5~10%増加、LiveWireの販売台数は600~1000台を見込む。2024年通年でLiveWireの営業損失は1億500万~1億1500万ドル、HDIでは2億2500万ドルから2億5000万ドルの資本投資を予想。