スズキ2025年3月期の第2四半期業績を発表し、為替影響に加えて各部門での収益改善努力により増収増益とした。増収・増益は4期連続となる。来年3月期の通期見通しでは、上期実績および経営環境の変化を反映し、前回予想から上方修正した。
第2四半期の累計業績は、売上収益が前年同期比11.7%(2989億円)増加の2兆8550億円で、営業利益は同40.7%(968億円)の増加で3349億円とし利益率は11.7%、税引き前の利益では同30.7%(883億円)増加し3765億円、中間利益は同43.9%(663億円)増加の2175億円であった。
営業利益の増加は為替の影響で477億円の増益で、原材料価格の変動では国内での部品の仕入れ価格の見直しなどで31億円の減益となった。一方で、国内四輪車の価格改定などで905億円の増益となり、原価低減もあって215億円の増益とした。減益要因では船外機の台数減少、労務費や固定費のほかに研究開発費の増加などが影響した。
このうち二輪車事業は為替の影響や販売台数が増加したことで、増収・増益であった。二輪車事業の業績は、売上収益が前年同期比11%増加し1983億円、営業利益は同44%増加して227億円であった。
販売台数は前年同期比6.7%増加の102万2000台で、日本が1万8000台、欧州が2万3000台、北米1万8000台、インドが49万6000台、アジア34万8000台、その他で12万台であった。特にインドで前年同期比20.1%増加した。製品ではAccessやV-Storom250SXの販売が支持された。
2025年3月期の通期業績予想では、売上収益が前回予想と同じ5兆6000億円、営業利益では前回予想よりも700億円増加の5500億円、税引き前利益が前回予想よりも700億円増加の6200億円、当期利益では同400億円増加の3500億円を見込む。二輪車の販売台数は前回予想よりも11万6000台多く、前年同期比4.9%増加の200万8000台を見込む。