新型コロナ後、国内の二輪車市場、需要も大きく変わり、二輪販売店の販売環境が大きく変わった。経済の停滞や二輪市場では全国の販売台数が減少傾向を示し、二輪車の保有台数は大型車両が拡大傾向にあるものの、原付車は減少の一途をたどる。二輪免許の取得者数などもコロナの環境下から一変した。販売環境が変わり各分野で全体の数字が減少していることを理由に「だから売れない」と考える販売店が少なくない。販売の本質の原因はそうした環境なのであろうか。原因は何か取り上げていきたい。
2022年の国内の新車出荷台数は前年比で4.4%減少して36万2082台で、原付二種と軽二輪が前年を割った。昨年2023年は前年比で4.0%増加し37万6720台で原付一種が減少し10万台を割り9万3000台弱、小型二輪も前年比5.6%減少した。
店頭などで販売された販売台数は昨年、軽二輪は前年比で0.5%の増加で7万1648台、小型二輪が同9.7%減少の9万1089台であった。さらに二輪免許の取得者も昨年は前年に比べ減少傾向を示している。コロナ期の販売状況と昨年、今年に入って間違いなく二輪の主な指標では減少傾向にある。
しかし、実際の販売では、コロナ前の2019年の軽二輪は5万8395台で小型二輪が6万6456台の販売台数との比較では、昨年の販売台数が遥かに高い状態だ。国内全体の出荷台数や販売台数の一方では、確かにメーカーによる専売ネットワークと非メーカー系の並売店では車両の入荷状況も異なり、専売店への入荷が優先され並売店では制限されなくない。
この時点で、メーカー系と並売店との差が発生していることは否めない。厳しことを挙げるならば事業への投資の違いといえる。
ただし、そうした入荷の違いがあっても、メーカー系専売店のすべてが同様に販売良好であるのかと言えば、そうでもない。ネットワーク内でも販売台数や販売への取り組み方、顧客対応の質も様々で差があることは確かだ。メーカー系専売だから。並売だからというよりも、もっと足元に原因があるのではないか。