山梨県のオートバイ販売店組織であるAJ山梨(山梨県オートバイ事業協同組合)は2月19日、第13回通常総会を開き、任期満了にともなう役員改選で吉田雄介・理事長はじめ全役員の再任を決めた。今開催ではすべての議案で可決した。吉田理事長は健全な二輪文化を促し、積極的な組合活動を通じて二輪版販売店の経済的・地位の向上などを目標に、活動指針を示しながら推進していきたいなどと姿勢を示すことばを述べた。
総会開催の前には、AJ(全国オートバイ組合連合会)の大村直幸・会長による、JAの実績や存在意義、今後の二輪業界についての講演が行われた。その後、組合員19人中で委任状を含め19人が参加し審議を行った。議案は令和5年度の事業および収支決算報告、令和6年度の事業計画および収支予算、付加金額と徴収方法、役員報酬、手数料率の最高限度決定の件、そして役員改選のすべての議案を確認し決定した。このうち令和5年の決算では若干の損失が出たものの、前期繰越金を合わせ黒字計上とした。
令和6年の事業計画では方針として、継続して交通事故防止を全国に発信し二輪車の健全な環境づくりを進める。グッドライダー防犯登録、店頭での盗難防止の活動を推進し二輪業界として安全・安心なまちづくりへの貢献。さらに、ETCやクレジットの斡旋、オークションやクラブAJカード会員の募集などで組合員の経営の一助を担い組合活動の原資を確保し、組合事業を通じて業界の経済的地位の向上を目指し、二輪ユーザーが楽しめる環境づくりを進めることを確認した。
今開催でも大勢の来賓が列席。山梨県警察本部交通部の齊藤武彦・参事官、同生活安全部の金丸芳仁・参事官、関東運輸局山梨運輸支局の木村健二・主席陸運技術専門官、山梨県交通安全協会の内藤譲・総務部長、同県二輪車普及安全協会の塚原重一・会長がそれぞれあいさつに立ち、総会開催の祝いと組合活動を称えることばを述べた。
そしてAJ大村・会長は「山梨の組合員は出席率が高い。吉田理事長のあいさつに心が入っている」と感銘を受けたなどとあいさつした。また、近県のAJ各単組の役員らも大勢の役員らが出席し審議を見守った。地元出身で国会議員の赤池誠章・議員も駆け付けエールを送るあいさつに立っている。
役員改選では、前期と変わらず吉田理事長が再任。副理事長の土屋正仁・副理事長、堀口和夫・専務理事、上杉功・理事、田中貴・理事、矢野太一・理事、杉山康雄・監事の続投を決めた。
同総会後は、同県内議員らが組織する山梨二輪文化創生議員連盟の第4回総会が行われ、大勢の地元議員らが集まった。この流れでAJ山梨の懇親会も開かれ、大勢の議員らと組合関係者らを招き行われた。懇親会に出席したのは赤池議員をはじめ、石井章・議員の代理人、水岸富美男・県議、石原政信・県議、桐原正仁・県議らがあいさつに立ち、組合員らを励ますことばを述べた。
◆吉田・理事長のあいさつ
冒頭で能登半島地震の被災者を見舞うとともに、亡くなられた者への追悼のことばを述べ、AJ山梨として協力や支援できることがあれば協力したいとの姿勢を述べた。
吉田理事長は2018年の総会より3期6年の理事長の任期を振り返り「基幹事業のカードやETC、クレジット斡旋などで皆様と一緒に各活動に取り組み、赤字体質の財務状況を改善。また地域に根差した社会貢献、健全な二輪業界の発展や文化の情勢を高めた。組合員との協力関係を強化し組織力を高める方針に取り組んだ」と、これまでの取り組みに一定の成果を果たせたとした。
各理事には「組合活動に積極的に加わって頂き、二輪車安全推進指導委員会の皆様には手弁当で活動頂き、財務改善に大きく貢献頂いた」と感謝のことばを述べた。また当日出席した関係団体や行政機関に対しても「甚大なご支援ご協力を賜った」などとお礼のことばを繰り返した。一方で「カードや各種斡旋事業などでは大変反省するところがある」と、組合員に引き続き積極的な協力と活動を呼びかけた。
社会情勢や二輪販売環境が大きく変化する情勢を取り上げ「山梨県では生活の足として二輪が使用され、保有率が全国一位。県民の重要な移動手段として高く評価されている。以前にも増して二輪車の安全・安心を県民の皆様にお届けするために、二輪販売店の役割は益々重要になっている」と強調した上で、引き続き交通安全活動、定期点検の推進などに積極的に取り組む意向を述べた。
さらに、AJ大村会長の講演会を取り上げ「AJの存在意義は、二輪業界にとり大変重要であると改めて感じた。組合加盟店のひとり一人がAJの原動力。皆様の店から地域社会へ、地域社会から全国へ二輪を愛する皆さんが幸せになることを信じ、これからも活動へのご協力、ご支援を重ねてお願いしたい」と呼びかけた。
最後に吉田理事長は「山梨県における健全な二輪文化を促し、ひとり一人の積極的な組合活動を通じ二輪販売店が経済的、社会的にも地位を高めていくことを目標に、今年一年もしっかりと活動指針を皆様に示しながら活動を推進していきたい」と締めくくった。