二輪車用タイヤの7月の販売本数は日本自動車タイヤ協会の調べで、新車用と市販用のタイヤともに前年月比および6月に比べても減少した。輸入タイヤも前年月割れに。
同協会に加盟するメーカーの輸入メーカー品を含めた7月の国内二輪車「新車用タイヤ販売本数」は、前年同月に比べ19.6%減少の7万8000本であった。前月の6月の9万5000本よりも17.9%の減少となる。7月の販売は前月の今年最多の販売から一転し、今年最も少ない販売となった。新車用タイヤの1月から7月までの累計本数は、前年同期に比べ8.0%多い59万4000本となった。
一方、アフターセールスでの需要が比較的に多い「市販用タイヤ販売本数」の7月は、前年同月に比べ21.1%減少して8万8000本であった。前月6月の10万2000本に比べ13.8%少なかった。1月からの累計本数は、前年同期に比べ14.7%少ない69万5000本にとどまる。
新車用タイヤ7月は減少したものの、累計では前年同期を超えて推移しており、秋から年末に向けて来年の新車用の出荷に期待される。また、市販用では春に各メーカーが値上げを実施した影響のほか、7月以降の猛暑によりバイクに乗る機会が減った傾向にあることで、アフター市場での需要も低調になったとみられる。ただ、8月以降は秋のツーリングシーズンに向け需要の持ち直しに期待が寄せられるところだ。
◆タイヤ輸入本数
海外から輸入される二輪車用タイヤの流通については、財務省の貿易統計「輸入タイヤ本数」によると、6月は前年同月に比べ7.3%減少の25万0227本であった。前月の6月の22万0881本よりも13.2%増加となる。タイヤの原材料高騰、為替相場での円安などの影響で6月は前年同月を割ったものの、前月に比べ増加。1月から6月までの累計本数については、前年同期に比べ7.3%少ない144万9238本にとどまる。
海外からの輸入先地域では、前月に続き最も多いのがタイで6月は5月の9万5771本よりも減少して8万7043本に減った。次いで多いのがインドネシアで5月の4万1694本よりも増えて4万6601本、中国も5月の3万1192本から6月は4万2101本に増えた。台湾も5月は2万6129本であったが6月は4万1515本に増加。5番目に多いのがスペインで7432本であった。