中古バイクの単価が高止まりしている。3月も過去最高の20万円を超えた。3月の業者間の中古車バイクオークションでの落札平均単価は17ヶ月連続して前年同月を超えた。流通台数では出品台数と成約台数、成約率でも前年同月を超えたほか、前月の2月と比べても高まった。平均単価もさることながら、流通も活発になりだしたといえそうだ。(記事:鈴木香)
日本二輪車オークション協会(JABA)が調べる「オークション流通結果」を基に、本サイトで集計したもの。JABAが集計した加盟会場全体の3月の流通台数によると、出品台数が前年同月に比べて5.9%増加し4万3019台で、このうち成約台数は同11.6%増加して3万6463台であった。成約率は同4.4ポイント上昇し84.8%であった。前月の2月に比べても出品と成約台数でそれぞれ約1000台増えた。
前月の2月は需要期ながら1月よりも流通と取り引きの台数は増えたが、前年同月に比べ伸び率は鈍化した。しかし、3月では出品台数と成約台数、成約率も伸び、ようやく中古車流通がコロナから動きだしたといえそうだ。
中古バイクの相場にあたる平均単価については、JABAが集計したデータを基に、本サイトにより主要10会場で落札された車両台数の平均単価を算出した。3月の平均単価としては2月に続き過去最も高く、前年同月の17万9998円に比べ13.3%上昇し20万4002円であった。
3月の平均単価は2021年の11月以来で17ヵ月連続の前年月超えで記録を更新した。例年、3月では市場での需要が高まり流通台数が増えることで、オークションでの車両への応札が分散することから平均単価が上昇しにくいが、今年3月では20万円を超える高止まり傾向が強く、中古車流通が本格的に動きだしたといえる。
本サイトが予想した3月の平均単では、車両の品薄感と年間で最も需要が高まる時期とあって、再び21万円を超えるものとみていたが、予想以上に流通台数が増えたため単価は21万円を超えなかった。ただ、前年同月に比べ大幅に上昇し、20万円を超える高止まり傾向は依然と変わらない。