2022年に海外市場に輸出された「中古車の輸出台数」(=中古もの/財務省)がわかった。昨年12月は全体で前年同月に比べ32.1%の増加であった。2022年の年間推移では前年比で8.4%の増加にとどまった。為替相場では円安が続いたが、1月から4月までは前年同月よりも台数が少なかったことが挙げられる。輸出先地域はアラブ首長国連邦やロシア、カンボジアなどが目立った。
◆昨年12月の輸出台数と貿易額
昨年12月の中古車の輸出台数は前年同月の1万8899台に比べて、32.1%の増加で2万4963台であった。金額にして前年同月の14億7126万1000円に比べ、59.6%増加し23億4886万4000円であった。
全排気量クラスで前年同月を超えた。排気量別では50㏄以下が前年同月比で40.9%増加の1万7772台で金額では同66.5%増加し6億3331万1000円。51~250㏄は同7.2%増加し5608台、金額は同36.2%増加し7億7030万6000円。251~500㏄が同39.6%増加の317台、金額が同65.8%増加して9504万8000円。501~800㏄では同48.9%増加の475台、金額が同71.0%増加し2億6186万3000円。801㏄以上は同56.3%増加で791台、金額では同86.9%増加して5億8833万6000円であった。
◆2022年の年間輸出台数と貿易額
12月の結果により昨年の年間台数がまとまった。2022年の全体の年間台数は前年に比べ8.4%の増加で26万2920台であった。2018年以来4年ぶりに前年を超えた。金額では前年に比べ38.1%増加して216億7944万3000円であった。平均単価にすると2021年は6万4754円であったが、昨年は27.3%上昇し8万2456円であった。
排気量別では50㏄以下が前年比9.9%増加の18万9547台で、金額にしてどう21.9%増加の61億7956万8000円であった。51~250㏄が同2・5%増加し5万7804台、金額では同33.9%増加し72億6620万4000円。251~500㏄では同21.0%減少の3291台で、金額では同0.3%増加の8億7721万8000円。501~800㏄が同30.0%増加して4653台で、金額にして同69.6%増加し24億0503万2000円であった。801㏄以上のクラスでは同32.0%増加して7625台で、金額では同70.0%増加して49億5142万1000円であった。
年間の平均単価では、50㏄以下が前年の2万9372円より前年比11.0%上昇し3万2602円。51~250㏄が同9万6208円よりも30.7%上昇し12万5704円。251~500㏄では同21万0067円より26.9%上昇の26万6551円。501~800㏄が同39万4776円より30.9%上昇して51万6878円。801㏄以上は同50万5502円より28.5%上昇して64万9367円となる。
主な輸出先は、50㏄以下がアラブ首長国連邦、カンボジア、ナイジェリアロシア、ミヤンマーの順に台数が多い。51~250㏄はドミニカ共和国、アラブ首長国連邦、カンボジア、イラク、ナイジェリアの順に多くガーナと続く。251~500㏄はロシアが突出して多く、続いてカンボジア、ミヤンマー、アラブ首長国連邦イラクの順に多い。501~800㏄も突出してロシアが多く、韓国、アラブ首長国連邦、カンボジア、マレーシアの順。801㏄以上はアラブ首長国連邦、ロシア、韓国、カンボジア、サウジアラビアの銃に多かった。
輸出の台数では唯一251~500㏄が前年を割ったが、そのほかのクラスでは増加した。新型コロナより世界の市場で経済が動きだしたし各地域で需要が高まったとほか、円安も後押ししたといえそうだ。金額では日本での中古車価格の高騰、全クラスで需要の高まりと輸送費などの高騰が影響し上昇したものとみられる。