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【特集】2023年 オートバイ市場の行方は?  車両販売、今後も大きく変化へ

【特集】2023年 オートバイ市場の行方は?  車両販売、今後も大きく変化へ

2023.02.27

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【特集】2023年 オートバイ市場の行方は?  車両販売、今後も大きく変化へ

2022年は前の年に比べ新規バイク需要となる二輪免許の取得を望む教習生が、首都圏では一時期よりも減ったという教習所も目立ってきた。コロナから経済活動が活発になり、多くの企業や生活者も動きだした。こうした市場環境の中、バイク市場でのユーザーの行動も変わり、流通に至っても2021年とは様変わりした。以下、2022年の市場や流通などのまとめと、今年の市場や車両販売の行方などについて取り上げた。(記事:鈴木)

 

 

◆2022年のオートバイ流通

【国内の新車出荷台数】

2022年の全クラス合計の年間出荷台数(日本自動車工業会)を本サイトでは昨年の12月の時点で、2021年の37万8720台よりも3.9%少ない36万7000台前後と見通していたが、結果は前年に比べ4.4%減少の36万2082台にとどまった。

 

クラス別では原付一種が2021年より連続19ヵ月連続で前年同期を超え、2022年の年間は前年比2.8%増加で13万1340台。原付二種が1月から8月までで前年同期を割り、年間では同19.1%減少の10万1678台。軽二輪は同14.4%減少で5万7458台。小型二輪が2021年2月より21ヵ月連続で前年同期を超え、2022年の年間では同23.1%増加の7万1606台となった。小型二輪の7万台超えは、実に1998年の7万5329台以来の24年ぶりとなる。

 

 

【小型二輪車(251㏄以上)の販売】

2022年の年間販売台数は、前年比20.7%増加して10万0889台(全国軽自動車協会連合会)となった。オートバイ流通新聞では昨年、2022年の年間販売台数の予想を10万1000台強としていたもので、結果はほぼ近い台数となった。10万台を超えは1998年の10万4744台以来で24年ぶりとなった。

 

 

銘柄別の年間累計台数では、ホンダが前年同期に比べ45.1%の増加で3万2759台となった。ヤマハは同22.5%減少で1万0519台。スズキが同18.9%増加の7861台。カワサキは同38.0%の増加で2万2246台。輸入車などのその他は同13.2%の増加で2万7504台であった。

 

 

【軽二輪車(126~250㏄)の販売】

昨年の軽二輪車は、前年に比べ9.7%減少して7万1294台(全国軽自動車協会連合会)にとどまった。本サイトが昨年に予想した販売台数では、7万1000台強とみていたが、その差約200台となり本サイトのほぼ予想通りとなった。

 

 

年間推移では6月以降で前年月を毎月割ったことが響いた。コロナのまん延が始まった年の2020年は前年比で27.5%増え7万4392台、2021年でも同6.1%増加し7万8911台と拡大してきたが、昨年はコロナ前の2019年の5万8000台レベルに戻りつつある。

 

 

柄別の年間販売台数では、ホンダが前年に比べ12.2%減少の3万0982台で、ヤマハは同25.1%減少で1万2813台、スズキが同6.8%増加で1万2424台、カワサキは同1.3%減少して8882台、その他は同5.5%増加で6193台となった。

 

 

【輸入車小型二輪の販売】

2022年の販売台数は2008年の過去最高であった2万5800台を超え、2022年ではJAIA(日本自動車輸入組合)調べで過去最高を更新し前年比13.9%増加の2万6271台となった。

 

 

コロナ需要を追い風にハーレーダビッドソンは長期的に減少傾向であったが、昨年はようやく17年以来5年ぶりに1万台に回復し、前年比32.8%増加し1万0199台に戻した。

 

 

【中古バイク相場・中古バイクオークション】

業者間の中古バイクオークションでの取り引きの平均単価が、昨年11月に史上最高の21万2200円を記録。年間の平均単価については、前年に比べ39.9%上昇の5万6006円高い19万6464円をつけた。史上最の高値で推移した年であった。

 

 

出品台数が前年に比べ0.3%減少の39万0955台で、このうち成約台数は同2.8%減少し32万7178台となった。成約率は前年に比べ2.1ポイント後退して83.7%であった。

 

 

全体的に新車の出荷台数が少なく、特にメーカー系専売店以外では入荷が著しく台数が限られたことで、収益源となる中古バイクの在庫確保する動きにより出品が減ったといえそうだ。さらに2021年よりも2022年では車両の単価が上昇した影響で、販売店らの買いの弱さから成約台数が下がったとみられる。

 

 

【中古二輪車の輸出台数】

中古車輸出では2021年は24万2000台で、2022年は前年比約3%拡大して25万台であった。2022年の1~11月時点までの全クラス合計の累計台数は、前年同期の22万3583台に比べ6.4%増加して23万7957台(財務省貿易統計)となった。金額では前年同期の142億3044万2000円に比べ35.9%増加して193億4588万3000円にのぼった。輸出先地域はアラブ首長国連邦などが目立つ。

 

 

◆2023年 オートバイ市場、車両販売の行方

出荷台数については、今年も昨年同様に厳しい状況が続くものと予想される。要因として、部品などの原材料やエネルギーの高騰が続きそうで、これによる輸送コストも高まる。さらに生産物流のコスト高は、新製品に転嫁されることで、新型車の価格が上昇するものとみられる。他方では、政府による賃上げ要請もあり、経済界の大手企業、特にバイクでは車両メーカーが対応を迫られている状況といえそうだ。

 

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