SHOEIは2022年9月期の決算を増収増益とした。欧米や北米などで堅調な販売、為替円安も加わり好調な販売であったことを理由に挙げる。次期2023年9月期の決算予想でも増収増益を見込む。
2022年9月期の連結業績は売上高が前期比21.9%増加の289億5300万円、本業の儲けである営業利益は同39.1%増加し83億8200万円、当期純利益では同36.6%増加して60億1800万円であった。資産では現金や棚卸金の流動資産を増やしたほか、生産工場への投資で固定資産も拡大。一方で純資産では利益剰余金を増やした。財務の健康状態(一般的に銀行は40%)を示す資産に対する自己資本の比率は非常に高く77%台で推移。
高級なヘルメット市場で先進国市場ではオートバイが三密を避ける移動手段やレジャーとしての利用が高まり、同社のヘルメットの需要が高まったほか、生産体制ではコロナ感染対策をとる一方で、増産体制に取り組み生産量を前年比18.5%増加の80万個に拡大。
欧州向けでは23.2%の増収。中国市場は減少したものの、北米では80.8%の大幅な販売増加とした。さらに同社は日本国内生産のため、為替相場の円安が追い風となった。日本市場は前期比で4%少ない15万6000個を販売。
次期2023年9月期の業績予想は、売上高で9.5%増加の316億9000万円、営業利益が4.7%増加の87億8000万円、当期純利益でも4.0%増加の62億6000万円を見込む。同社は今後の受注量を考慮して生産体制を拡大する。一方でコロナやウクライナ紛争、諸物価の高騰、景気の不透明感については想定範囲に収まるものとみている。