英国トライアンフモーターサイクルズは、将来にむけて電動二輪車と、同社の新たなセグメントであるモトクロスとエンデューロモデル開発に着手。すでに開発を進めており電動二輪車はプロトタイプの最終段階にあり、モトクロスモデルなども開発テストを行ったとトライアンフモーターサイクルズジャパンが発表した。
開発中の電動二輪車は「TE-1」で、ウィリアムズ・アドバンスド・エンジニアリング、インテグラル・パワートレイン社、ウォーリック大学と共同開発で進めていたもの。このほどTE-1のプロトタイプで、最終段階である実走テストを終えたとしている。
すでに日本の国産メーカーをはじめ、海外では米ハーレーダビッドソン社がLiveWire(ライブワイヤー)を発売したほか、独BMWモトラッドはモビリティモデルを発売、伊ドゥカティも開発するなど、各メーカーは将来の布石としてモーターサイクルにおいても大型の電動車開発を進めている。
一方、トライアンフは新しいモトクロスおよびエンデューロ競技用モーターサイクルの開発計画の一環として、最新プロトタイプの開発テストを行った。開発では史上最高のモトクロスライダーとしているリッキー・カーマイケル氏と、5度のエンデューロ世界チャンピオンに輝いたイヴァン・セルバンテス氏の二人が参画しているとした。二人はトライアンフのデザインチームと一緒に開発ワークショップで、最新のプロトタイプをテストし、貴重な意見を開発チームへ伝えているもの。
・カーマイケル氏は「アメリカでのチームとの最初のテストから私は、このプロジェクトを通して非常に感銘を受け、ここまで彼らがどれだけ進歩したかをみられたことは素晴らしいことです。このプロジェクトは私が最初にアメリカのチームとテストしたときからずっと印象に残っています。そしてみんなの努力はトライアンフブランドのレベルを映し出すと信じている。この歴史的なプロジェクトの一員になれたことをエキサイティングに感じます」と述べている。
・セルバンテス氏は「私にとって、これは大きな瞬間です。何度もテストしてきまし、リッキーと一緒に走れたのは最高でしたし、私たちが開発したセットアップに彼が満足しているのをみて、とても満足しています。このプロジェクトは、”最初から競争力をつける “という同じ目標を持った素晴らしいチームと長い間一緒にやってきたので、次のステップが待ち遠しい」などと語っている。
・チーフ・プロダクト・オフィサー/スティーブ・サージェント氏は「リッキーとイヴァンの二人が、彼らの経験を我々のオフロードプロトタイプの開発に活かせることはとても嬉しい。この新型バイクの開発という重要な局面に、伝説的なレーサーである二人が協力してくれることは、非常に貴重なことです。
私たちはトライアンフの専門知識と能力を総動員し、さらにリッキーとイヴァンが持つレースで結果を出す方程式を得ることで、新世代のモトクロスとエンデューロ両方のライダー達を100%の勝利に導けるモーターサイクルのラインナップを提供するという、熱い野心を共有している」と述べている。