ヤマハ発動機販売は、155ccスポーツスクーター「AEROX ABS」を8月31日に発売する。税込価格は48万1800円。電子制御CVT「YECVT」を採用し、スクーターの利便性とスポーツバイクの操る楽しさを両立させたモデルとして、年間1400台の販売を見込む。
同社は近年、126〜200ccクラスの需要が国内外で堅調に推移していることに加え、「スーパースポーツに憧れはあるものの、マニュアル操作への不安からオートマチックスクーターを選択する」という若年層のニーズに着目。「The Closest Scooter to a Super Sport Motorcycles(スーパースポーツバイクに最も近いスクーター)」をコンセプトに開発した。
最大の特徴は、電子制御CVT「YECVT」の採用となる。ライダーの操作に応じてCVTの減速比を電子制御し、「Tモード」「Sモード」の2種類の走行モードを選択できるほか、「SHIFT」ボタンによるシフトダウン機能を搭載。CVTでありながら、マニュアル車のような加減速やエンジンブレーキを活かしたスポーティな走行フィールを実現した。なお、「YECVT」搭載モデルは現行「NMAX155」に続く2車種目となる。
エンジンは水冷4ストロークSOHC4バルブ155ccの「BLUE CORE」エンジンを搭載。VVA(可変バルブ機構)により低回転域から高速域まで力強いトルク特性を確保したほか、トラクションコントロールやSMG(スマートモータージェネレーター)、アイドリングストップ機能も採用し、扱いやすさと環境性能を高めている。


デザイン面では、最新「YZF-Rシリーズ」のデザイン思想を取り入れたフロントマスクや高めのセンタートンネルを採用。LEDプロジェクターヘッドランプや縦型LEDテールランプなど、スーパースポーツを意識したスタイリングを特徴とする。カラーは「マットグリーニッシュグレー」と「シルバー」の2色を設定する。
車体には高剛性フレームやφ30mmフロントフォーク、サブタンク付きリアサスペンションを採用し、中高速域での安定性とスポーティなハンドリングを追求。前後230mmディスクブレーキ、14インチタイヤを組み合わせることで、スポーツライディングにも対応する。
装備面では、4.2インチTFTディスプレイを採用し、専用アプリ「Y-Connect」と連携することで、「Turn by Turnナビ」の表示や着信通知、音楽操作、車両情報の確認が可能。24.5Lのシート下収納、USB Type-C充電ソケット、スマートキーなど日常使用での利便性も充実させた。
同機種は従来のスクーター需要だけでなく、スポーツモデルへのステップアップを検討する若年層を取り込む戦略商品と位置付けられる。国内では155ccクラスの競争が激化しているが、「YECVT」による”操る楽しさ”を差別化要素として打ち出すことで、販売店にとっても新たな提案材料となりそうだ。また、TFTメーターやコネクテッド機能など付加価値装備を充実させたことで、アクセサリー販売やアプリ利用を含めた顧客接点の拡大も期待される。




