東京オートバイ協同組合(AJ東京)と東京都自動車整備振興会二輪自動車支部は、東京都内におけるEV(電動)バイクの普及促進と安心・安全な整備環境の構築を目的に、「EVバイク整備環境推進委員会」を設立した。販売や普及に注目が集まりがちなEVバイクだが、今後の市場拡大には整備体制や人材育成が不可欠であり、業界横断で課題解決に取り組む姿勢を打ち出した。
東京都では、2050年のカーボンニュートラル実現を目指し、運輸部門を含めた温室効果ガス排出量の削減を重要施策として位置付けている。こうした脱炭素社会への取り組みを背景に、二輪車分野でもEV化への関心は高まりつつある一方、販売店や整備工場では高電圧システムに対応できる整備技術や設備、人材の確保などが新たな課題となっている。
今回設立された委員会は、こうした課題を解決するため、AJ東京と東京都自動車整備振興会二輪自動車支部が連携し、EVバイクの整備環境整備を推進することを目的として発足した。委員長にはAJ東京副理事長の小川氏が就任し、副委員長には東京都自動車整備振興会二輪自動車支部多摩地区長の坂尾氏と、AJ東京理事の足立氏が就任する。
委員会では、EVバイク整備に必要な知識や技術の普及をはじめ、整備事業者向け講習会や研修事業の企画・運営、整備現場が抱える課題の調査・研究、行政や関係団体との連携強化などを進める。また、整備人材の育成や整備体制構築に向けた提言も行い、東京都内でEVバイクを安心して利用できる環境整備を目指す。
さらに、東京都産業労働局と連携し、整備事業者へのアンケート調査や講習会を実施することで、現場の実態やニーズを把握しながら実効性の高い施策を検討していく方針だ。
二輪業界では、EVバイクの車両性能やラインアップの充実が進む一方で、アフターサービス体制の整備は今後の普及を左右する重要な要素となる。販売店が安心して取り扱い、ユーザーが安心して乗り続けられる環境を構築できるかどうかが、市場拡大の鍵を握る。今回の委員会設立は、東京都が進めるカーボンニュートラル政策を二輪業界の現場から支える取り組みとして、今後の活動に注目が集まりそうだ。



