デイトナは、埼玉県秩父郡小鹿野町と「観光パートナー協定」を締結した。小鹿野町役場で締結式を行い、両者はバイクライダーを対象とした観光振興や地域活性化に向けた取り組みを共同で推進していく。デイトナは観光パートナー協定については、今回の締結で22ヵ所か所目で全国に拡大している。
小鹿野町は、オートバイによる町おこしの地として知られ、ライダー歓迎の取り組みを長年継続してきた地域だ。交通量の少ないワインディングロードや、ライダーの参拝スポットとして知られる小鹿神社、名物のわらじカツ丼などを目的に、多くのライダーが訪れるツーリングエリアとなっている。
一方で、ライダー誘客の中心が一部のスポットに偏り、小鹿野町全体の魅力発信や地域周遊促進には課題も残されていた。また、人口減少や山間地域特有の課題を抱える中、観光資源を活用した持続的な地域活性化策が求められていた。
こうした背景から、デイトナが各地で展開している地域密着型のライダー誘客活動に注目した地元団体「ウエルカムライダーズおがの」が橋渡し役となり、今回の協定締結に至ったもの。デイトナはこれまで観光協会や自治体と連携し、ライダー向けイベント「朝活Cafe!」やデジタルスタンプラリーなどを通じて地域への集客実績を積み重ねてきた。

左から小鹿野町の森真太郎・町長、デイトナの織田哲司・社長

小鹿野歌舞伎
協定では、地域活性化につながる活動の実施や住民と来訪者の交流創出、自然・歴史・文化を活用した親子向け体験の提供などを柱に据える。
今後の具体的な取り組みとして、2026年6月から町内5カ所を巡るデジタルスタンプラリーを開始したほか、「朝活Cafe!」の開催も予定している。また、小鹿野町とデイトナ双方のSNSを活用した情報発信を強化し、ライダーへの認知拡大を図る。
さらに、小鹿神社を核とした巡礼型バイクツーリズムの構築や、小鹿野町でしか体験・購入できない独自の商品・サービスの開発にも取り組む方針だ。
近年、二輪業界では車両販売だけでなく、ツーリングや観光を含めた「体験価値」の創出が重要性を増している。ライダーを地域へ呼び込み、地域経済と二輪文化の双方を活性化させる取り組みは今後さらに広がるものとみられる。
同社の観光パートナー協定は、単なる観光PRにとどまらず、バイクを地域振興の資源として活用する新たなモデルケースとして、全国の自治体や二輪関連企業からも注目を集めているといえる。

秋を彩る両神山(山頂)

国指定天然記念物「ようばけ」



