スズキは社内DX推進の一環として、デジタルアダプションプラットフォーム(DAP)の「テックタッチ」を導入した。経費精算システム、人事管理システム、技術情報管理基盤(PLM)に導入し、システム活用の定着と投資対効果の最大化を図る。導入はテックタッチ株式会社(東京都中央区)と株式会社電通総研(東京都港区)が連携して提供するもの。
スズキでは創業以来掲げる「小・少・軽・短・美」の精神をベースにDXを推進。業務改善や残業時間35%削減など、業務効率化を進めてきた。その中で、既に導入している経費精算、人事、PLMなどの業務システムについて、さらなる活用定着のため、これらのソリューションをフル活用し、システムの価値を最大化させるためテックタッチを採用する。
テックタッチは、システム画面上に操作ガイドを直接表示できるDAP。ノーコードでガイドを作成でき、利用者が迷わず入力・操作できることが特徴。入力ミスや問い合わせ削減に加え、社内ルールに沿わない入力に対するアラート表示なども可能で、業務品質向上にも寄与する。
スズキではパッケージシステムを大きく改修することなく、運用ルールや入力方法を画面上で案内できる点を評価。加えて、サポート体制や導入実績も採用の決め手になったという。
同社IT本部長の野中彰氏は「Fit to Standard運用における操作ガイドや自動処理機能を通じて、自己解決促進と問い合わせ削減を実現し、全社的なシステム活用定着を支援している」と述べている。利用状況の分析機能を活用した継続改善にも期待を寄せている。
今後は工場担当者向けの自社開発システムや、間接購買システム「SOLOEL」への導入も予定している。全社的なDX推進をさらに進める考え。
近年、製造業ではERPやPLMなど基幹システムの導入が進む一方、「導入したが現場で使いこなせない」という課題も顕在化している。特に多拠点・多部門を抱えるメーカーでは、教育コストや問い合わせ対応負荷が大きなテーマとなる。
その中で、画面上で利用者をナビゲーションするDAPは、現場定着を支援するソリューションとして注目を集めている。二輪・四輪メーカーでも、DX投資を“導入”から“定着”へと進める動きが今後加速しそうだ。




