BMWの二輪部門のBMW Motorradは、体験型マーケティングを強化する取り組みとして、試乗イベント「BMW MOTORRAD RIDE DAYS」を今年4月から全国各地で開催する。第1回は4月19日、神奈川県箱根の大観山で実施し、今後大阪、熊本、岩手などでも順次開催する予定。
同イベントは会場内の限られたスペースを巡回する試乗体験とは異なり、「走る歓び」というブランド価値を体験として提供するマーケティング施策として位置づけられる。参加者は先導付きで約20~30分の試乗体験を行い、ワインディングや標高差のある実際のツーリング環境で車両のフィーリングを体感できる。
箱根を第1回会場に選んだのもブランド体験を重視した戦略の一環とみられる。ワインディングロードや景観の変化が連続する国内有数のツーリングエリアであり、プレミアムブランドであるBMW Motorradの「走り」の魅力を訴求しやすい環境といえる。
同イベントは参加費無料、事前申し込み不要としており、既存ユーザーだけでなく、購入検討層やブランド接点の薄い潜在顧客にも門戸を広げる。試乗参加者にはオリジナルトートバッグやチャームも用意され、イベント体験の記憶をブランド接触として残す仕掛けも取り入れている。
同社はこれまでディーラー店頭や長期モニター、レンタル、主催する他のイベントでの一環で市場機会を提供してきた。ユーザーを対象にした試乗を中心としたイベント開催は、ほとんど行ってこなかった。近年、二輪メーカーのマーケティングは広告中心の情報発信から、体験を通じたブランド理解から販売の促進へとシフトしている。特に高価格帯モデルでは、スペック説明だけでは価値が伝わりにくく、実走体験によるブランド共感の形成が購買につながるケースが多い。
BMW Motorradが全国展開する「RIDE DAYS」は、こうした体験型マーケティングの流れを象徴する取り組みといえる。地域ごとにイベントを展開することで接点を広げ、試乗体験を通じてブランドロイヤルティの醸成を図るねらい。
同社は今回のイベントを通じて「ライディングを楽しみ続けるきっかけを全国へ広げていく」としており、ブランド体験の場を継続的に提供していく方針だ。





