JAIA(日本自動車輸入組合)のゲルティンガー 剛・理事長は1月29日、定例会見を開き、昨年の外国メーカー車の新規登録台数(販売台数)は前年比7.0%増の24万3129台であったとした。このうち電動車の輸入BEVは3万0513台となり、初めて3万台を突破したと強調した。これを機に日本国内でのEV車市場をけん引したなどと意向を示した。輸入モーターサイクルでは、昨年の排気量251㏄以上の輸入小型二輪車の新規登録台数は、前年の2万6447台と比べ5.2%減少し2万5073台で、2年連続の減少であったなどとした。
2025年の輸入車販売実績を振り返り、輸入BEVは大変好調で、2025年の登録台数は3万513台となり、初めて3万台を突破、7年連続で過去最高を更新したとした。2020年の約3200台から、わずか5年間で約9.5倍に拡大。また、BEVシェアは12.6%で過去最高を更新した。政府による補助金などや、充電インフラの拡充、JAIA会員各社によるニーズに応える積極的なBEV製品への強化を理由に挙げた。
主要な活動では、市場活性化に関する活動、環境・エネルギー分野に関する活動として、市場活性化と環境・エネルギー分野の2分野にまたがる「電動車推進の取組み」では、電動車拡大のため税制・補助金制度等に関する政府への要望活動。電動車普及促進イベントの開催。充電電圧等に関する規制緩和の検討を含む、充電インフラの環境整備。リチウムイオンバッテリーのリサイクルの高度化。BEVの安全性。BEVなどライフサイクルマネジメントの6項目を主軸に事業を進めた。
政府に対し、電動車の購入補助金の施策を継続的に切れ目なく実施してもらい、2025年度補正予算で1100億円を確保できた。JAIA会員は日本のカーボンニュートラル促進に貢献する積極的なBEVの投入を継続していくとした。税制改正の要望については、昨年末にまとめられた自動車税環境性能割廃止が決定されたほか、2年間のエコカー減税延長が明記され、JAIA要望が実現した。
一方、自動車税は重量と環境性能に応じた新たな制度を検討すること、自動車重量税についてはBEVなどへの特例加算の方針などが明記され、JAIAとしてはこれからカーボンニュートラル実現に貢献する電動車の普及を加速する必要がある中で、ユーザーの負担増につながる制度改正は行うべきではなく、低炭素化の大きな効果が望める電動車を含む重量車両への過度な税負担は避けるべきであり、BEV、PHEV、FCEVなど電動車の普及を加速させるための税制改正を引き続き政府に対して要望するとした。電動乗用車のほかに、バスやトラックなどの商用車の電動化や水素の活用も重要であるとした。
輸入電動車のPRイベントでは、昨年11月26日に薬師寺で「JAIA創立60周年記念イベント in 奈良」を開催。四輪インポーター8社21台、二輪インポーター2社4台、充電・リサイクル関連事業者7社が参加した。イベント模様はYouTubeを通じて広く配信。
充電インフラの環境整備をめぐる課題の解決には関係事業者の協力が不可欠であり、今後とも賛助会員を始め、関係者との連携を強化し、電動化社会の課題解決を続ける。取り組みとしては、引き続き高速道路の近くにある充電インフラを有効活用のためにも、充電事業者の負担が少なく、ユーザーの負担も小さい形で高速道路からの一時退出が制度化されることを期待するとした。
高電圧充電器のさらなる整備への期待では、高電圧設備や蓄電設備などの設置費用の増額に対する政府の補助金による支援、補助金支給決定から報告書提出納期までの納期に、実際の設置工事のリードタイムを考慮した改善のほか、集合住宅の充電環境の整備、急速充電器の公道への設置及びSSにおける充電インフラのさらなる整備なども引き続き要望していく。加えて、新築戸建てや集合住宅への充電器設置義務化の流れが、東京都のほか地方自治体との連携を積極的に進めていくなどとした。
電動化の進展を背景に、リチウムイオンバッテリーのリユース・リサイクル高度化に向けた取り組みを進めている。国内自動車メーカーを含む駆動用バッテリーの共同回収システムに対応し、バッテリー・リサイクル事業者と連携しながら車載用蓄電池の回収体制整備を支援する。
環境・エネルギー分野では2030年度乗用車燃費基準に向け、実燃費改善技術を評価するオフサイクルクレジット制度の導入を評価し、今後の制度詳細の検討動向を注視する。あわせて、WLTC燃費からJC08燃費への換算式策定についても、データ提供などを通じ協力する姿勢を示した。
DX分野では自動運転を含む先進技術への対応を重点施策に位置付け、会員参加型のDXタスクフォースを設置。高度運転支援(ADAS)やレベル2自動運転の実証動向の共有、試乗会を通じた理解促進に取り組む。無線・通信分野では、OTAやITS通信などを支える通信インフラの国際協調に向け、関係機関との協議を進める。
安全・基準分野ではUN-R171改訂による高速道路でのハンズフリー走行対応を歓迎するとともに、国連WP29における自動運転関連規則の検討動向を注視。国際基準と整合した認証制度(IWVTA)の活用拡大や、輸入車両の認証手続きの簡素・合理化についても、国土交通省と連携して推進する。
アフターセールス分野では、OBD検査対応や公正取引の徹底に加え、深刻化する整備人材不足への対応を業界共通課題として位置付け、情報共有を通じた取り組みを継続する。
2026年の輸入車販売展望については、外国メーカー車も昨年の流れが継続すると予測。JAIA会員各社により電動車やSUVをはじめとした積極的な新型車の導入が予定されており、さらに先進技術の進化が市場をより一層活性化させ、輸入車販売は堅調に推移し、前年実績を上回るものと大いに期待しているとした。活動では今年2月3日から3日間、神奈川県の大磯でJAIA会員合同でのメディア向け試乗会を開催。
モーターサイクルにおける活動では、市場活性化と制度環境の改善に向けた取り組みを進めている。2昨年の輸入小型二輪車の新規登録台数(販売台数)は、前年比5.2%減少の2万5073台。メーカー再編や国内市場撤退による供給減、独占禁止法違反に伴う販売店への影響などを減少の要因に挙げた。
2026年については、多様で個性的な輸入二輪車の導入により、市場回復への期待を示した。市場活性化策としてマスコミ対象の輸入二輪車試乗会を5月20、21日に大磯ロングビーチで、今年も開催するほか、昨年Japan Mobility Show Nagoyaでは初の「JAIA二輪共同ブース」を出展し、BtoC施策の強化を図った。
地域振興では、経済産業省や二輪関係団体と連携し「バイクの力で地域を盛り上げよう」をテーマとしたバイク・ラブ・フォーラムを埼玉県小鹿野町で開催。2026年は熊本県大津町での開催を予定している。
制度面では、高速道路料金の二輪車区分独立や駐車場整備、免許制度見直しを要望。高速道路料金については、ETC2.0装着車を対象とした「二輪車定率割引」が継続実施されるなど、一定の成果が表れている。あわせて、整備人材確保に向け、全国オートバイ協同組合連合会(AJ)との協業も開始した。
JAIAは今後も、規制の国際調和を進めつつ、試乗会やイベントを通じて輸入モーターサイクルの魅力を発信し、国内二輪市場の活性化に取り組む方針だ。




