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トライアンフMC、TIGER特別仕様の4機種発売   900・1200㏄に「Alpine Edition」「Desert Edition」   競争力ある価格に

トライアンフMC、TIGER特別仕様の4機種発売   900・1200㏄に「Alpine Edition」「Desert Edition」   競争力ある価格に

2025.11.15

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トライアンフMC、TIGER特別仕様の4機種発売   900・1200㏄に「Alpine Edition」「Desert Edition」   競争力ある価格に

トライアンフモーターサイクルズジャパンは、アドベンチャーモーターサイクルTiger 900、1200の特別仕様車「Alpine Edition」(アルパイン・エディション)、「Desert Edition」(デザート・エディション)の2バージョン4機種の予約販売を11月11日に開始した。価格は競争力ある設定にしたという。納車は来年1月からとしている。

 

Alpine Editionは、雪に覆われた山岳地帯での探検をテーマにしたモデルで、オンロード志向のGT Proをベースにした構造を採用した。さらに、山岳地帯をイメージした新たなカラーリングが特徴。「Tiger 900 Alpine Edition」はスノードニア・ホワイトとサファイア・ブラックを基調に、エーゲ・ブルーのアクセントを加えたデザインとした。「Tiger 1200 Alpine Edition」はツーリング性能を重視するライダー向けに、2種類のアルパインカラーを用意した。

 

Desert Editionは灼熱の砂漠や過酷な地形での走行を想定して開発されたモデルで、オフロード性能を強化したデザインを特徴としている。Rally Proをベースにした「Tiger 900 Desert Edition」は、アーバン・グレーとサファイア・ブラックを基調に、バハ・オレンジのアクセントが施されている。「Tiger 1200 Desert Edition」では、独自のカラーリングと高い走破性能を融合しており、さまざまな地形に対応する仕様としている。

 

2つの仕様と2つの排気量の4機種は、アルプスの峠道や果てしない砂漠を走り抜ける際に、高い走行性能と充実した仕様を提供するという。快適性や安心感を求めるライダーに向けて、ヒーテッドシートやローシートをアクセサリーとして選択が可能。

 

同シリーズの特徴的なLEDライトとデイタイムランニングライト(DRL)は、視認性を向上させるとともに、力強い存在感をさらに際立たせているという。造形美に優れたデザインは、同シリーズが持つ大胆なスタイルを継承し進化したという。

 

心臓部にはトライアンフ独自のTプレーンクランクを採用した三気筒エンジンを搭載。低回転域ではツインエンジンのようなトラクションと扱いやすさを発揮し、高回転域では三気筒ならではのスリリングなパワーを提供するという。スムーズな加速と緻密なトルクコントロールにより、幅広い走行シーンで高い信頼性とコントロール性を確保した。

 

Tiger 1200 Alpine Edition

 

同1200 Desert Edition

 

4機種には水冷並列3気筒DOHC12バルブエンジンを搭載。Tiger 900はミドルウェイト・アドベンチャーカテゴリーの新たな基準として位置づけ、888ccトリプルエンジンを搭載し、9500rpmで108PS、6850rpmで90Nmのトルクを発揮する。Euro 5+規制適合により、長距離ツーリングからテクニカルなオフロード走行まで幅広く対応可能としている。Tiger 1200では、9000rpmで最高出力150PS、7000rpmで最大トルク130Nmを発揮し、クラスをリードするパフォーマンスを実現する。同機種もEuro 5+規制に完全適合しており、パワーとコントロールを理想的に融合した。

 

両機種ともに高い剛性と耐久性を備えた設計を施し、Tiger 900では、各モデルに応じたサスペンション設定を採用し、Alpine Editionにはマルゾッキ製の倒立フォーク、Desert EditionにはShowa製の倒立フォークを装備した。ブレーキはフロントに320mmツインディスクとBrembo製Stylemaキャリパー、リヤに255mmシングルディスクを装備。さらにAlpine EditionにはメッツラーTourance Nextタイヤを、Desert EditionにはブリヂストンBattlax Adventureタイヤを採用。あらゆる路面状況で優れたグリップ性能を発揮し、オンロードからオフロードまで自在な走行を可能にするという。

 

Tiger 1200では、全バリエーションに共通してShowa製セミアクティブサスペンションを採用し、快適性とコントロール性が向上させた。前後ともに200mmのトラベル量を確保し、あらゆる路面状況で快適性とコントロール性能を発揮するという。軽量なアルミニウム製「トライリンク」というスイングアームが高い剛性と安定性をもたらし、ブレーキシステムには前320mmツインディスクにBrembo製Stylemaモノブロックキャリパー、後282mmディスクにBrembo製キャリパーを装備。スポークホイール(チューブレスタイプ)を採用し、前21インチで後18インチとした。タイヤはAlpine EditionにブリヂストンA41、Desert EditionにメッツラーKaroo Streetを装着した。

 

 

 

快適性を高めるための装備も充実させており、すべてのTigerモデルには、トライアンフ・シフト・アシストが標準装備される。Tiger 1200では両エディションにヒーテッドシートを標準装備した。DesertEditionには5種類、Desert Editionには6種類のライディングモードを搭載し、Desert Editionには過酷な路面状況に対応するOff-Road Proモードを追加。両エディションには、コンチネンタル社と共同開発した「トライアンフ・ブラインドスポット・レーダー・システム」を標準装備。同システムは後方レーダーを使用して死角内の車両を検知し、ライダーに注意を促すブラインドスポット・アシストと、ウインカー操作時に接近車両を検知すると、より強い警告を発するレーンチェンジ・アシストの2つの機能を備えているという。

 

同4機種では、価格以上の価値を提供する多くを標準装備として組み込まれたという。3年間の走行距離無制限保証が付帯し、Tiger 900は約9600kmごとの点検間隔の設定で、Tiger 1200は約1万6000kmごとの点検間隔を実現。50種類以上の純正アクセサリーが用意され、ツーリング性能や快適性をさらに向上させるという。

 

税込価格(カラー)はTiger 900 Alpine editionが201万9000 円(スノードニアホワイト)、同900 Desert editionは209万9000円(アーバングレー)、同1200 Alpine editionは243万5000 円(サテンクリスタルホワイト/アッシュグレー)、同1200 Desert editionが259万5000 円(サテングラナイト/クリスタルホワイト)となる。同社では4機種を競争力のある価格設定としたとしている。

 

輸入各社の主なアドベンチャーモデルの税込価格は11月15日現在、BMW R 1300 GS系は284万3000~336万8000円、BMW R 1300 GS Adventure系が333万5000~368万4000円。2024年モデルのKTM 1290 SUPER ADVENTURE Sは281万3000円。DUCATIは DesertX系が209万2000~270万4000円。DUCATI Multistrada V2系は199万4000~250万7000円、同V4系が2,798,000~同Rally Radarで389万7000円となっている。

 

発売するAlpine Edition、Desert Editionは競合機種に比べ、価格がやや抑えられているといえそうだ。競争力ある価格設定とする背景では、ボンネビルなどのクラッシックやモダンなロードモデルが代名詞、イメージが市場で強く、強みが逆に足かせとなっているといえる。

 

トライアンフはオフロード、モトクロスモデルに参入、レースでも昨今参戦を果たした。ただ、そうした競合との大きな違いは、1900年代後期以降でオフロードモデルでの歴史、記憶がユーザーにないということであろう。例を挙げると長距離のダカール・ラリーに参戦した経験がないことが挙げられる。BMWやKTMは近年のダカールに参戦、ドカティはカジバ時代に参戦している。過去の取り組みは、しっかりと未来に活かされるということだ。トライアンフは今が我慢のしどころだ。

 

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