
ロイヤルエンフィールド(Rエンフィールド)総輸入発売元のピーシーアイ株式会社(PCI/ロイヤルエンフィールドジャパン)は、本国のRエンフィールド社が今年3月でRエンフィールドの世界市場での販売台数が100万台を超えたと発表。中間排気量のモデルポジションで日本を含めた世界の市場で存在感を高めているとしている。
Rエンフィールドは今年3月期のモーターサイクルの販売台数が、世界の市場で前期比11%の増加となり100万台を超えたとしている。主力の排気量250~750ccモーターサイクルは日本を含むアジア太平洋地域では前年同期比13%増加し、中間排気量のセグメントで着実に存在感と地位を確立してきたという。
日本市場での今年3月期、12ヵ月の販売は前年同期の1244台に比べ42.8%増加して1777台へと成長。PCIが日本でRエンフィールドの展開を始めたのが2020年。JAIA(日本自動車輸入組合)まとめる2022年の西暦年間販売台数は1138台、2023年が前年比18.5%の増加で1348台、昨年2024年も同13.6%の増加で1599台を販売した。
日本での販売体制では、正規販売店数は現在、全国42店舗に拡大してきた。施策では二輪免許取得費用を支援するライセンスサポートプログラムなどの各種キャンペーンや、日本国内の用品ブランドとのコラボレーションアイテムの展開、日本人ビルダーと連携を組んだカスタムプロジェクトやライディングイベントの開催など、製品を通してコミュニティ構築にも取り組んできたことを理由に挙げている。

Rエンフィールド「BEAR 650」
Rエンフィールド社アジア太平洋地域事業責任者のアヌージ・ドゥア氏は「2025年以降も、ミッドモーターサイクル・セグメントのリーダーとしての地位をさらに強固なものとし、成長軌道を確実なものとするため努力していく。Rエンフィールドは単に車両を販売するだけでなく、バイクに乗るという体験そのものを提供するブランド。それを体現しているのが、日本全国の正規販売店が毎月企画しているツーリングイベント『RIDE(ライド)』です。Rエンフィールドに乗る仲間たちとさまざまな場所を走り、その体験を通してコミュニティの絆を深める。Rエンフィールドは、そのコミュニティのハブでありたいと考えています」などと述べる。
Rエンフィールドは1901年の創業。ルーツは英国にあり1955年にインド・マドラス(現チェンナイ)に製造工場を設立。以来インドのミッドサイズ・モーターサイクルセグメントの成長を牽引してきた。製品のモーターサイクルは、美しく、シンプルで親しみやすく、ライディングする楽しさに溢れた乗り物としており、Rエンフィールドが自らを「Pure Motorcycling/ピュア・モーターサイクリング」と呼ぶ由縁としている。
インドのトラック大手Eicher Motors Limited(アイシャーモーターズ・リミテッド)の一部門であるロイヤルエンフィールドは、インドの主要都市に2000以上の店舗を構え、世界60カ国以上に850近い店舗を展開。英国のブランティングソープとインドのチェンナイに2つのテクニカルセンターを有し、インドの都市チェンナイ近郊のオラガダムとヴァラムヴァダガルに2つの最新鋭の生産施設を運用するほか、バングラデシュ、ネパール、ブラジル、タイ、アルゼンチン、コロンビアの6ヶ所に近代的なCKD(コンプリート・ノック・ダウン)組立工場も有する。

Rエンフィールド社のインド本社工場

Rエンフィールド社の英国レスターシャーのテクニカルセンター