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第3四半期、売上・利益が過去最高  ヤマハ発  経常、初の2000億円超え  二輪販売2.1%増

第3四半期、売上・利益が過去最高  ヤマハ発  経常、初の2000億円超え  二輪販売2.1%増

2023.11.07

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第3四半期、売上・利益が過去最高  ヤマハ発  経常、初の2000億円超え  二輪販売2.1%増

ヤマハ発動機は11月7日、第3四半期連結累計の業績を発表した。同期累計で営業利益、経常利益が2000億円を初めて超えた。ロボティクス事業が中国経済の低迷の影響が大きく依然厳しい状態であった一方、主力事業の二輪車とマリンの大型船外機の出荷の増加や原材料の高騰による価格転嫁、為替円安効果を挙げている。

 

 

第3四半期連結の累計は、売上高が前年同期比9.4%(1581億円)の増加で1兆8352億円、営業利益は同19.5%(341億円)増加して2082億円、経常利益が同8.4%(159億円)増加で2059億円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同12.2%(162億円)の増加で1493億円あった。為替換算レートは前年同期よりも10円安で米ドル138円、ユーロが同14円安の150円であった。

 

 

売上高は二輪車や大型船外機の堅調な需要に加え、サプライチェーンの平常化と物流・生産課題などの改善により供給量が増加し増収となった。営業利益では販売台数の増加に加え、原材料など高騰に対する価格転嫁の効果が大きく、さらに円安の後押しで増益となった。同期間における売上高、各利益はともに過去最高を上げた。

 

 

事業別の業績は、二輪車を含むランドモビリティ事業の売上高は、前年同期比10.6%(1145億円)増加し1兆1999億円、営業利益が60.2%(398億円)増加の1060億円であった。二輪車で欧米の需要が堅調に推移し、新興国では景気低迷が続くベトナムを除き、アジアを中心に多くの国で需要が増加。

 

 

特にインドやインドネシアをはじめ、新興国で販売台数が増加し増収となった。営業利益は、販売台数増加や価格転嫁の効果が拡大、円安効果としている。四輪バギーなどのRV事業もアウトドアレジャー需要の落ち着きにともないい需要が低下した。一方、米国工場の生産効率の改善、円安により増収、増益となった。電動アシスト自転車などのSPV事業は市場の在庫調整局面が継続して前期から引き続き生産調整を実施してきたが、市場在庫は高い水準で推移したことで減収、減益であった。

 

 

二輪車の合計販売台数は、前年同期比2.1%増加の366万3000台で、このうち北米が同9.1%増加の6万台、欧州は同21.4%増加で18万7000台、アジアが同1.1%増加して291万2000台、日本は22.6%減少の5万5000台となる。

 

 

マリン事業は売上高が前年同期比8.2%(327億円)増加の4314億円、営業利益は同12.1%(102億円)増加し944億円であった。ロボティクス事業の売上高は前年同期比19.6%(172億円)減少し706億円、営業利益損失13億円となった。金融サービスの売上高は前年同期比37.6%(168億円)増加し614億円、営業利益が同25.4%(34億円)減少し101億円であった。その他の事業では売上高が伝年同期比18.8%(114億円)増加し720億円、営業損失は前年同期7億円が10億円となった。

 

 

今年12月期の通期連結業績の見通については、8月8日の第2四半期決算発表時に上方修正した売上高2兆5000億円、営業利益2500億円、経常利益2500億円、親会社株主に帰属する当期純利益1800億円に変わりはない。

 

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