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住友ゴム 第3四半期、売上・事業利益が過去最高に  24年通期見通し、構造改革で利益減

住友ゴム 第3四半期、売上・事業利益が過去最高に  24年通期見通し、構造改革で利益減

2024.11.18

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住友ゴム 第3四半期、売上・事業利益が過去最高に  24年通期見通し、構造改革で利益減

住友ゴムは2024年12月期の第3四半期の業績を発表し、グループ全体の売上収益、事業利益が過去最高であったとする。同期1月から9月までの累計で、売上収益は前年同期比3%増の8749億円、事業利益が増47%増で615億円、営業利益は72%減で115億円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は85%減で40億円であった。

 

タイヤ事業の業績は、売上収益が前年同期比4%増で7488億円、事業収益61%増の512億円となる。販売本数は前年同期を割ったが、為替変動の影響、足元では高インチや高付加価値製品を中心に国内の市販で増販し、北米でもピックアップトラックやSUV用タイヤで増販したことで売り上げを増加。

 

国内の新車用タイヤは一部の自王車メーカーの減産の影響や8月の台風の影響で前年同期を割ったが、市販用やイヤは値上げの反動で販売本数が減少したが、冬・夏用のタイヤが業界を上回る販売をみせた。

 

海外の新車用はアジア圏で日系自動車メーカー向けが減少し、市販用タイヤはアジア・太平洋地域で中国での市場低迷の影響を受けた。欧州ではオールシーズンタイヤの拡販の効果の一方で、一時的供給不足で前年同期を割った。北米は販売が下回ったが、主力製品を中心に増販となり、二輪車用タイヤも堅調に推移した。南米は海上運賃の下落を背景に、販売が前年を超えた。

 

構造改革の一環で、スポーツ施設運営などの子会社の株式会社ダンロップスポーツウェルネスの全株式を譲渡。このうちフィットネス事業も売却する一方で、ゴルフ・テニススクール、スポーツ用品販売事業はダンロップスポーツマーケティングに事業を継承するとした。

 

一方、2015年より米国のタイヤ製造子会社のスミトモ・ラバーUSAの生産性改善と収益面から判断し生産を終了し解散を決定した。解散により一時的に損出が発生するが、2022年の実績比で事業利益の改善効果は」1年で約450億円を見込んでいる。スミトモ・ラバーUSAで行ってきたタイヤの研究開発SRIアメリカンで行い、北米販社のスミトモ・ラバー・ノース・アメリカの販売体制に変更はないとする。

 

2024年度の通期業績予想では、売上収益は前年比2%増の1兆2000億円、事業収益が同3%増で800億円、営業利益は同92%減50億円、当期利益では97%減の10億円としている。営業利益の減少については構造改革の影響により織り込み済みとしている。

 

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