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ヤマハ発 第3四半期業績、売上高では過去最高  営業利益は前年期比0.8%増  12月期では下方修正

ヤマハ発 第3四半期業績、売上高では過去最高  営業利益は前年期比0.8%増  12月期では下方修正

2024.11.10

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ヤマハ発 第3四半期業績、売上高では過去最高  営業利益は前年期比0.8%増  12月期では下方修正

ヤマハ発動機は2024年12月に第3四半期連結業績を発表した。当第3四半期連結累計期間の売上収益は前年同期比7.7%(1417億円)増加の1兆9769億円、営業利益は同0.8%(16億円)増加し2010億円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は同4.8%(68億円)減少して1361億円となった。累計期間の為替換算レートは米ドル151円、ユーロ165円であった。

 

二輪車事業を含むランドモビリティ事業の今年度の累計は、売上収益が前年同期比10.2%(1221億円)増加の1兆3246億円、営業利益は3.2%(33億円)増加し1077億円であった。二輪車事業での出荷台数全体は、4%増加の378万6000台であった。このうち日本が前年同期比0.1%減少の5万4000台、北米が同14%増加の6万8000台、欧州は同9%増加の18万9000台、アジアが同1%増加で293万1000台、その他は同21%増加で54万3000台となる。

 

特に欧米の販売が増加した結果、前年を上回り、ブラジル、インド、インドネシアを中心に需要が増加し、全体の販売台数は増加した。売上収益はブラジル、インド、インドネシアにおける販売台数の増加により、増収となった。営業利益は、増収効果に加えて新興国でのプレミアムモデルの供給改善やコストダウン、円安によるプラス影響で増益となった。

 

ランドモビリティ事業の営業利益は、二輪車事業の増収効果とコストダウンに加え、円安によるプラスの効果もあったが、マリン事業およびRV事業、SPV事業の販売減少により前年並みとなる。親会社の所有者に帰属する四半期利益は、四半期末の円高にともなう為替差損、支払利息の増加により減益となった。

 

そのほかのマリン事業の売上収益は前年同期比3.7%(158億円)減少の4155億円、営業利益が同5.9%(50億円)減少の793億円。産業用ロボットなどのロボティクス事業は売上収益が前年同期比9.2%(66億円)増加の775億円、営業損失は同23億円の損出で22億円。金融サービスは売上収益が37.2%(228億円)増加し842億円、営業利益が同15.5%(21億円)増加の157億円であった。その他の事業では、売上収益が前年同期比8.7%(60億円)増加の750億円、営業利益は同7億年の損出で4億円となる。

 

2024年12月期の見通しでは、連結業績予想で下方修正した。売上収益は当初予想と同じ前年比8%増加の2兆6000億円、営業利益では予想よりも10%減少の2350億円、当期利益は前期比1%増加で予想よりも0.9%減少の1600億円を見込む。

 

新中期経営計画の初年度となる来期を見据え、赤字であるRVやSPVの両事業で今期中に負の部分は全て処理し、リセットして再スタートを切るための事業構造の見直しに着手する。同時にメリハリをつけたコストコントロールと生産効率改善に加え、成長に向けた投資を実行していく計画。

 

外部環境は米国の利下げにともない物価上昇にも一服感があるが、各国の為替動向などで依然不透明な状況が続いていることを挙げ、セグメントごとに状況は異なるものの、競合各社の供給が改善したことや需要減少などの影響で厳しい競争環境が続く見通しを挙げる。

 

さらに、海上運賃や原材料、人件費などの上昇傾向もあり適切なコストコントロールが求められるとしている。第3四半期で二輪車事業は対前年、対計画とも為替影響を除いても増収・増益であり、今後もブラジル、インド、インドネシアが牽引していく計画。

 

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