自民党と公明党のオートバイ議員連盟は3月23日、国家公安委員会に二輪車の駐車場問題および駐車違反取締緩和に向けた要望をだした。要望は二之湯智・国家公安委員会委員長から、警視庁交通本部長や全国の道府県警察本部長などに通達された。
自民党オートバイ議員連盟の逢沢一郎・会長と公明党オートバイ議員連盟の北側一雄・会長とともに、国家公安委員会に二輪車の駐車問題および駐車違反取締緩和に向けた要望をだしてもので、二之湯智・国家公安委員会委員長から警視庁交通本部長、各道府県警察本部長などに、二輪車駐車環境に関する通達がだされた。
通達では二輪車の保有台数あたりの駐車場台数が、特に大都市で二輪車の駐車場が不足していることから、交通安全を確保するとともに、他の交通の妨害にならないことを前提に、以下の内容で通達された。
二輪車の駐車場の需要や地域の交通実態を踏まえ、地方公共団体や道路管理者、民間事業者などに対し、二輪車が駐車可能な施設の新設が図られるように働きかけること。また、市区町村に対しては、二輪車が駐車できる駐車場に関わる条例の整備について働きかけることが挙げられた。
一方で、二輪車の駐車規制の見直しとして、二輪車を対象から除外していない駐車禁止規制を行っている道路のうち、駐車需要が高い地域にもかかわらず周辺に二輪車の駐車場が十分ではないものについては、駐車禁止規制の対象から二輪車を除外する見直しを検討することと記された。また、交通実態に応じて駐車禁止規制の廃止、同時に二輪車が駐車可能な規制や駐車方法、時間帯規制などについての見直しの可否を検討するなどが盛り込まれた。
ただし、通達は必要があって二輪車の駐車禁止規制を実施している場所において、交通指導の取り締まりの取り扱いを変更するものではないことに留意することと記された。
二輪車の駐車場問題と駐車禁止規制、取り締まりなどについては、長い間AJ(全国オートバイ協同組合連合会)の大村直幸・会長をはじめ、各都道府県の単組、二輪車関連団体などが政府に働きかけてきた。今回の通達は、二輪車業界にとっては大きな前進となった。