トライアンフモーターサイクルの販売台数が過去最高を更新した。トライアンフモーターサイクルズジャパン(トライアンフMJ)設立以来、会計年度6月期の販売台数が4500台を超えた。充実した製品と二輪では大規模な販売拠点の開設が功を奏した。
同社は2000年12月の設立以来、会計年度6月期で初の年間販売台数4553台(日本自動車輸入組合調べ)を達成した。トライアンフは新型コロナ禍で二輪市場の拡大とともに販売拡大を加速させた。2020年の6月期に初の2000台を超え、翌21年同期では2840台、22年では3000台を超えて3271台、昨年は初の4000台を超える4129台の販売を上げた。
製品では既存の主力モダンクラッシックやアドベンチャー、ロードスターなどの各モデルに、2024年新春に競争力ある価格設定で発売を開始した中型モデル「Speed400」「Scrambler400X」、スポーツモデルの「Daytona660」の発売で新規ユーザーを獲得した。
さらに、二気筒の「Scrambler1200」、三気筒の「Tiger900」「Tiger1200」、量産モデルとしては世界最大の排気量を持つ「Rocket 3 Storm」など、各機種で大幅に改善された機種を販売。製品構成が充実した。さらに夏以降も多数の新型車や限定車を導入する予定としている。
一方で、専売店の拡充では、最新CIによる大規模な新店舗を2024年3月にトライアンフ金沢が本店舗に移転、同年4月には盛岡に開店準備室を、5月には既存店の福岡フロア面積を拡大しリニューアルした。6月にもトライアンフ埼玉川口が川口イオンモールから移転し大規模な店舗を開店したことで、販売体制を強化した。
同社は昨年12月期の年間では、日本市場で過去最高の4108台を販売した。今年3月に同社大貫陽介・社長は本サイトの単独インタビューでは年間5000台の販売を目前に控え、その考えについては「自社の社内体制や販売規模の拡大に合わせて、スピードを上げて整える必要がある」との考えを明らかにしている。特にスタッフの増員や各部門での業務の効率化、強化、きめ細かい施策への取り組みなどを挙げた。ディーラーネットワークでも現在の31拠点を将来的なひとつの目安として40、50店体制も視野に入れている。