
業者用中古バイクオークションの運営など、循環型マーケットデザインを展開する株式会社オークネット(藤崎慎一郎・社長)の2024年度の連結業績は、増収・増益であった。モーターサイクルの取扱高は、前年比で34.6%の増加となった。2025年度の業績見通しでは一過性のコスト増で増収・減益を見込んでいる。
2024年の連結業績は、売上高が前年比20.1%増加の559億1000万円、営業利益は利益率が前年よりも2.9ポイント減ったが、前年比5.1%増加の70億0500万円、経常利益は同6.7%増加し72億0700万円、親会社に帰属する当期純利益では2.7%増加の44億8500万円とした。
同社では期首よりセグメントを変更。従来の「デジタルプロダクツ事業」「ファッションリセール事業(旧コンシューマープロダクツ事業)」を統合し「ライフスタイルプロダクツセグメント」とした。「オートモビル事業」「その他」に含まれていた「モーターサイクル事業」を統合し「モビリティ&エネルギーセグメント」に変更している。
このうちスマートフォンやブランド品関連のライフスタイルプロダクツセグメントでは、売上高が前年比42.0%増加の384億8600万円、営業利益は同1.6%減少し53億6200万円。モーターサイクル事業が統合されたモビリティ&エネルギーセグメントの業績は、売上高が前年比9.8%の増加で147億円、営業利益は23.6%の増加で36億8200万円。モーターサイクル事業の取扱高としては前年比34.6%増加し108億7200万円、成約・落札台数も同12.5%増加の2万9679台であった。
モーターサイクル事業は中古バイクオークションで需要が高く平均単価も上昇した。共有在庫や落札代行、レンタル個人向けサブスクリプションといった各種サービスが成果を上げた。
◆2025年連結見通し
売上高は前年比5.5%増加の590億円、営業利益が同14.3%減少の60億円、営業利益率同2.4ポイント減らし10.2%、経常利益では同16.5%減少の60億2000万円、親会社株主に帰属する当期純利益では同17.5%減少の37億円とする。
主にベースアップの実施や従業員向け株式報酬制度導入、積極的な採用活動による人財の拡充などの人的資本への投資に加え、同社40周年記念関連施策やM&Aの検討・推進などの影響によりコストの増加などを上げる。