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【バイク業界「ウォッチ」.6】サービススタッフに求められるコト 千葉オートバイ事業協同組合専務理事/読売自動車大学校非常勤講師 歌代徹氏

【バイク業界「ウォッチ」.6】サービススタッフに求められるコト 千葉オートバイ事業協同組合専務理事/読売自動車大学校非常勤講師 歌代徹氏

2022.02.15

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【バイク業界「ウォッチ」.6】サービススタッフに求められるコト 千葉オートバイ事業協同組合専務理事/読売自動車大学校非常勤講師 歌代徹氏

サービススタッフの仕事の内容は多岐にわたります。定期的な点検や車検等、故障診断、消耗部品交換やオプション品の取り付け、もちろん接客や部品のオーダー、事故車のレッカー作業や保険会社への見積もり作成や折衝など。間にお客様やお取引先などの担当者さんなど、ほとんどの場合自分以外の他人が介在します。

 

好むと好まざるとに関わらず、自分の仕事をスムーズに進めるためには、他人との良好な関係構築が必要になりますので、ある程度のコミュニケーション能力が必要になってきます。また、相手の立場に立った仕事内容も必要になると思います。

 

自分の仕事に対しての裏づけがないと、「なぜ、このような仕事内容と金額になったのか」が説明できず、相手に不信感を持たれてしまう可能性があります。忙しい毎日を過ごしていると、つい雑な応対や仕事内容になってしまう事があるかもしれませんが、丁寧な応対、判り易い説明、裏付けのある修理内容と請求金額は最低限必要だと思います。自分の仕上げたオートバイに、お客様に安心して乗っていただくために、何ができるのかを見直してみましょう。

 

コロナ渦、マスクをしての接客が多いと思いますが、マスク越しでも表情や丁寧さを伝える事はできると思います。「何かあったら、この人に頼ろう。」と思って頂ける接客やオートバイの仕上がりを目指して、一歩づつ積み重ねて行くことが大事です。

 

例えば、ボルト等の締め忘れがないようにマーキングをするとか、ボルト類を傷めない様に工具類の点検やメンテナンス、更新などをする。一度にやろうとすると時間やコストの面からも大変だと思われますので、少しずつ取り入れたり、スケジュールを決めて実施して行くなど方法もいろいろありそうです。

 

他のオートバイ販売店はどんなサービスをやっているのか?自分の経験してきた事をベースに日々の仕事を進めていると思いますが、それだけで良いでしょうか?ワタシも仕事を始めた時は、自店の先輩から教えて頂いたことをベースに仕事を進めていて何の疑問もなく過ごしていました。

 

門前の小僧ですので見て覚えることが多く、特に仕事をやり始めた時は他のお店や工場にお邪魔させて頂き、勉強をさせて頂いておりました。また、4輪の整備工場やディーラーに修理や点検などでお邪魔した時も、遠くから作業を観察していました。今から35年位前、VWゴルフに乗っていた時に某ディーラーにブレーキ周りの点検を依頼したことがありました。リフトでクルマを上げて点検が終わり、リフトダウンして「点検終了」となった時、車両引渡し前に灯火類の点検をしてから工場から出庫していたのを見て、「さすがだなぁ!」と思ったことがありました。

 

また、2輪販売店のサービス工場でも、外藻類の取り外しにキチンと養生して部品にキズが付かないよう工夫されていたり、地面に直接外した部品類を置かないよう、ダンボールやトレー等を使って配慮されているのを見て刺激を受けました。何気ない工夫が、お客様から安心や信頼を頂ける事もありますので、良い事は取り入れて、継続していければ、これもまた、将来に繋がることだと思います。

 

たまには、ほかのお店を覗いてみたり、お話をして見たりすると、思いがけず発見があると思いますので、色んな交流ができるような業界になって行けると良いですね。

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