デイトナは台湾マイタック・デジタル・テクノロジー社製のバイク用ドライブレコーダー「Mio M802WD」(税込価格4万0700円)を発売した。8月29日にはマイタック社のスティーブ・チャン社長らを招き都内で新製品発表を行った。近い将来発売予定の新製品も公開した。
7月に発売したM802WDは車両の前後2カメラを装着するタイプ。スタイリッシュでコンパクトなデザインに使いやすさ、シンプルさ、美しさを兼ね備えたという。ハンドル回りなど取り付けスペースが限られる車両でも、本体サイズを65.8mm x 64mm x 22.6mmとして極力小型にした。
接続ケーブルは前後、電源、多機能コントローラーの4本のみ調整範囲が広く取り付け自由度が高いカメラステー上下最大135度で調整可能。カメラの回転方向は360度で、上下方向は125度~135度の範囲で調整ができる。
前後2カメラは高速撮影が可能で、画像解像度は1080Pでフレームレートが58fpsの高速撮影で、Mio独自の調整技術で録画画像をくっきり鮮やかに写すという。車両のエンジン始動と停止に連動し、本体が自動で録画の開始と停止を自動で行う。駐車監視機能も付く。
コントローラーは多機能GPSコントローラーで多くの機能まとめて使い勝手を高めた。GPSレシーバー、手動イベント録画、Wi-FiのON/OFF、メモリーカードのフォーマット、本体の再起動の操作と警報ブザーを1つにまとめた。
衝撃を感知した際は録画映像ファイルを自動でロックする。本体に内蔵したGセンサーが激しい衝撃を検知した場合、その時の録画映像ファイルを自動でロックする。ロックしたファイルはメモリーカードのイベントフォルダへ保存される。ボタン1つで録画映像ファイルを任意でロック可能で、手動で録画もできる。
MiVue Pro APPという専用スマートフォンアプリを使用して、スマートフォンとドライブレコーダーを接続することで、スマートフォンで録画映像の再生や映像データのダウンロード、保存ができる。また、メモリーカードのフォーマットやファームウエアのアップデートなど可能という。ダウンロード速度は従来機種の2倍としており、1分間に約120MBが約30~35秒でダウンロードできるという。走行ルートの録画映像と走行ルートの確認もできる。
織田社長「マイタック社に共感」 / チャン社長「すべての技術や知識、ユーザーのために注ぎ開発」
発表の場ではデイトナの織田哲司・社長があいさつに立ち、マイタック社のチャン社長らが自社取り組みや製品開発での方針などを述べた。この中で織田社長はマイタック社への信頼など取り上げ、マイタックの製品を2020年より販売。それ以前には自社製品のドライブレコーダーを販売していた。だが「製品の進化が早く自社製品では進化ついていけなくなる可能性がある」と考えを述べ、マイタック社の協力を得てMioを取り扱い、ドライブレコーダーの普及に取り組んできたとした。
日本は4メーカーがあり、マイタック社も日本市場での普及を望んでいたこともあり「今回の発表会開催も、マイタック社の思いの強さがある」とし、さらにマイタック社は「大きな会社のため非常に設備なども素晴らしく、我々も共感できるところが、エンジニアは自らがバイクに乗られ実際に走行して製品開発や評価をしている。ユーザーに非常に寄り添って製品づくりを行っている」などとマイタックへの信頼、期待を示すことばを述べた。
昨今、発生しているバイクの事故を取り上げ「日本で二輪のドライブレコーダーの普及率はまだまだだ(低い)。実際に道の駅で数えると10台に1台装着しているかのレベルだ」とした上で「日本でドライブレコーダーを普及させたい」と強調した。
マイテック社のチャン社長は、ドライブレコーダー市場に参入し15年が経過し、自動車に1000万台以上のドライブレコーダーを出荷したと述べ、「すべて自社開発し工場を持って生産まで、自分たちで行うため高品質な製品を販売することができている」と、自社の一貫体制をアピールした。
バイク用の開発については「かなりチャレンジングな取り組みだ」とし、バイク用の開発では当初より製造していたアウトドアで使える製品技術と、四輪自動車のドライブレコーダー用の技術すべてを結集して開発したとした。
台湾での「Mioのシェアまだ二輪市場では多いとはいえないため、シェアを獲得できるように今後も開発を進める」と強調。「Mioのロゴの下には“all about you”と表示しているが、すべての製品はエンドユーザーが抱える問題を解決するために、すべての技術や知識などをユーザーのために注ぎ、開発するということをあらわしている」と自社のスローガンを取り上げた。
発表ではMio M802WDに加え、近い将来に発売予定としている新製品「MP30GPS」も公開した。同製品はヘルメットに装着するタイプで前後カメラ一体型となる。電源の切り忘れも自動で電源が切れ、自動で撮影再開も行うという。スペックは3タイプを用意。小型ながらハイスペックタイプも用意される。バッテリーは大容量で約4.5時間撮影可能としている。ボタン一つで操作ができシンプルなデザイン、使い勝手とした。価格は抑えて購入しやすい設定とする。