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販売店「専任スタッフつけてもらえる」活動を  ベネリMJ/㈱プロト 車両事業部 中村彰収 部長・二輪車課 山本武史 課長

販売店「専任スタッフつけてもらえる」活動を  ベネリMJ/㈱プロト 車両事業部 中村彰収 部長・二輪車課 山本武史 課長

2023.07.21

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販売店「専任スタッフつけてもらえる」活動を  ベネリMJ/㈱プロト 車両事業部 中村彰収 部長・二輪車課 山本武史 課長

伊モーターサイクルブランド「Benelli」(ベネリ)が日本市場に本格的に販売されてから2年が経過した。ベネリモーターサイクル日本総輸入販売元である株式会社プロト車両事業部執行役員の中村彰収・部長と、同部二輪車課の山本武史・課長がオートバイ流通新聞の取材に応じ、これまでの取り組みの成果や今後の課題や展開について語った。(取材:鈴木香)

 

 

 

―—今年でベネリを展開し2年が経過しました。これまでの取り組みや成果は。

「本格的に展開を始めたのが、21年の3月で新型コロナの真っただ中でのスタートでした。このため本国での生産が進まず日本での入荷が計画通りに進んだとは言えない状態でした」

 

 

「私どもはゼロエンジニアリングのブランドで、自社開発・生産のロードホッパーシリーズを長年展開し、これまで大型車市場では定評を頂いてきました。反面250㏄以下の軽二輪車以下のクラスではこれまでウエートが少なかったことで、当社としては将来的に成長の余地があると考えていました。軽二輪以下に力を入れる上でゼロエンジニアリングのノウハウを生かし自社開発も検討しましたが、まずは既存ブランドを輸入販売することを選び、歴史と伝統があり、また軽二輪以下にも豊富なラインナップを持つ輸入ブランドとしてベネリに行き着いたわけです」

 

 

「ベネリはロータスやボルボ、メルセデスの大株主である中国GEELY(ジーリー)の傘下にあり、今後の成長に大いに期待できるメーカーです」

 

 

「私どもでは、昨年まで新型コロナで対面でのイベント開催は控え、デジタルを中心とした活動でしたが、今年から対面でのリアルな活動として全国試乗キャラバンを展開し、ユーザーに触れてもらう機会に取り組んでいます。また、各地のモーターサイクルショーにも出展しました。立ち上げ当初は初期段階の認知向上からのスタートでもありました。特に若年層のお客様からは『ベネリとは』『どこの国のブランドか』といった問い合わせも多くいただき、SNSやウェブ上での広告に加え、今年始めた試乗会などで露出機会を増やしたことで、2021年より徐々に認識してもらう割合も増えてきた手ごたえも感じます」

 

車両事業部の中村部長

 

「今後はこれまでの取り組みの継続と、さらに一歩お客様に近づける次につながるコンテンツ、取り組みを充実させたいと考えています。例えば、お客様や販売店様にわかりやすく『楽しみを』をキーワードに展開していけたらと思います。」

 

 

「いずれにしても拡販には特効薬はありませんので、お客様への認知、信頼を得る取り組み、そしてSNSなどでの拡散を地道に積み上げるしかありません」

 

 

―—ユーザーからの信頼ではアフターフォローが重要な要素です。この分野での体制づくりは。

「車両の不具合については、開発、量産の品質でも各段位向上していますが、それでも工業製品ですのでゼロではありません。ただ、不具合が起こったお客様へスムーズに対応、復旧するための改善へ向けても取り組んでいます。この一環で私どもでは、主に機能性部品や消耗品などのパーツ在庫を確保しています。販売店様でベネリを取り扱ってもらうにはアフターフォローでのリカバーできる体制が重要になるからです」

 

 

プロトではパーツの卸売りが事業の中心でもあり、国産メーカーの純正部品などを広く扱っており、部品に関する流通のノウハウはインポーターの中でもレベルが高いと自負しています。ベネリでもこうした物流機能を活用した体制をとっています」

 

 

「他方で、私どもでは不具合についての第1フェーズとして不具合の『分析』、第2フェーズで『対策』と行っています。さらに私どもでは第3フェーズに『再発防止』、そして第4フェーズでは『未然防止』まで徹底して取り組んでいます。ここまで行わなければ問題が再発します。こうした踏み込んだ取り組みでは、販売店様への情報提供やフィードバックも行うようにしています。こうした第4フェーズまでの情報をメーカーにも働きかけて品質向上に協力しています」

 

「一方で、ベネリでは大資本により経営状態が良くなり、製品開発や生産、物流、管理といった各分野でデジタル化、オートメーション化がこれまで以上に進むとみています。すでに技術者などは元国産メーカーに従事していたスタッフもおり、品質が今以上に高まるものと期待しています」

 

 

―—現在の販売体制は。また、今後の販売網での考えは。

「ベネリ取扱店様は全国に40店弱です。現在販売網についても計画を立てているところでもあります。とは言え近い将来、各都道府県に少なくても1店、全体で約50店体制にしたいと考えています。取扱店では小売業として、またバイク販売店として商圏での役割、認証工場の保持、試乗車の用意などバイク店として必要な機能を備えてもらうことです」

 

同部二輪車課の山本課長

 

「ただ、取り扱ってもらうには、やはりベネリ専任スタッフを置いてもらうことを薦めていきたい。なぜなら、お客様の購買を左右するからです。専任スタッフですとベネリの知識や情報も積み重なり、しっかりとした説明を行ってもらえます。お客様にも熱意が伝わりスタッフがベネリを薦めることで、お客様も安心して購入してもらえるからです。さらに挙げると、販売店様の福利厚生の都合もあるかと思いますが、専任スタッフの方は自身でベネリを購入いただき、体験してもらうことで、熱意をもって実体験をお客様に伝えることができますので、お客様からの信頼が高まり購入に至るケースが高い事例もあります。またお客様とスタッフが共感もできます」

 

 

「例えば、国産のメーカー系専売店スタッフは、ほとんど自身でも扱っているメーカー車両を乗っているのと同じことです。ですからベネリ専任スタッフにはベネリをご自身で保有してもらいたいと思います。こうしたことが実現できるように、広げていきたいと思います」

 

 

―—新型コロナからバイク市場も動き出し活発になりました。現在のバイク市場をどのように注視していますか。

「市場全体では、昨年、需要が高まったがモノがない状態でしたが、今年は徐々に製品が増え需要を超えてきた状況になったとみています。ただ、市場が厳しいながらも新しい課題が浮かび上がり健全化するように取り組みたいと思います。こうした時こそチャンスと捉えています。今年は体制づくり、どうしたら買ってもらえるのかしっかりと見極めて来年に向けて取り組んでいます」

 

 

「現在、全国展開する試乗キャラバンについても、課題が浮かび上がり、これまでよりも効果的な新たな方法を考えていきたいと思います」

 

左より車両事業部の中村部長、同二輪車課の山本課長、広報販促チームの梶野秀仁氏

 

「価格設定では為替の影響で簡単に価格転嫁するわけにもいきませんので、慎重にみていきたいと思います。要するに店頭でいかにアピールできるか。店頭でのベネリ専用スペースを確保してもらえるか。行きつくところは専任スタッフをつけてもらえるかでしょう。専任スタッフをつけてもらえるような取り組みが必要であると考えています」

 

 

「ベネリでの明るい未来をどれだけお客様や販売店様にみせることができるかです。ベネリは将来的なポテンシャルがあります。こうしたことの表現、演出での取り組みが課題でもあります。お客様と販売店様へのコミュニケーションを強化していくしかありません。先にも挙げましたが特効薬はありません。製品の品質では不具合の再発防止、未然防止での活動など、私どものノウハウの強みを活かし地道に継続して各分野での取り組みを積み重ねることが、メーカーと成長できる唯一のことと考えています」

 

アドベンチャーモデル「TRX502X」

 

スクランブラー「LEONCINO250」

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